10月30日(土)、第34回東京国際映画祭の東京国際フォーラムにてレッドカーペットアライバルとオープニングセレモニーが催され、総勢42名のキャストのみならずスタッフまで多くの映画人で構成された豪華なゲストが華やかな姿で登場し映画祭を彩った。
チェアマンの安藤裕康氏は「会場とその中に盛る作品を一新した今回の映画祭、これからの10日間が、国境を越えて、映画を愛するすべての人々の学びと共感の場となることを願う」と、大幅に生まれ変わった新たな門出に触れながら開催決定への熱い想いと願いを明かし、開幕を宣言。岸田文雄総理からは「今回のようなリアルとオンラインを織り交ぜた、新しい形での映画祭の開催を実現されたことは、皆様の創意工夫と御尽力のたまもの。」と映画祭開幕を祝うビデオメッセージが寄せられた。
フェスティバル・アンバサダーを務める橋本愛氏は「こういう状況で映画祭が開かれたんだということの有難みを感じている」とコロナ禍での開催となった今年の映画祭への思いを語った。“越境”という映画祭テーマに関しては「性別の違いや、世界各国、文化の違いといった様々な違いを認め合いながら、歩み寄るにはどうしたらいいかというのを、お互いに誠実に考え合うのが人との繋がりの中で大事だなと思っている」と語り、「そういった意識や、心、感性を育むことが映画の持つ大きな役割だと思う」と“映画祭の顔”らしく堂々と“越境”というテーマ、そして映画の持つ役割をアピール。
セレモニーの締めとなる、コンペティション部門の審査委員長であるイザベル・ユペール氏は「このようなコロナ禍において映画作りをするのはチャレンジ。そしてこうした映画祭を開催されたということは勝利だと思う。今回、コンペディションのセレクションを見ると、素晴らしいセレクション。私たちには映画は必要。そして映画は私たちを必要としている」と力強く映画祭へとエールを送った。
第34回東京国際映画祭は、10月30日(土)~11月8日(月) 日比谷・有楽町・銀座地区にて開催中。