Aug 27, 2025 news

坂本龍一は、命の終わりとどう向き合い何を残そうとしたのか 「日記」で辿る最後の3年半 映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』

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音楽家・坂本龍一の最後の3年半の軌跡を辿ったドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』が公開される。この度、本作の予告映像・ビジュアル・場面写真が一挙に公開された。

【映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』 本予告映像】

【映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』 30秒予告映像】

2023年3月に、この世を去った稀代の音楽家・坂本龍一。その最後の日々は、自身の日記に克明に綴られていた。ガンに罹患して亡くなるまでの3年半にわたる闘病生活とその中で行われた創作活動。目にしたもの、耳にした音を多様な形式で記録し続けた本人の「日記」を軸に、遺族の全面協力のもと提供された貴重なプライベート映像やポートレートをひとつに束ね、その軌跡を辿ったドキュメンタリー映画が完成した。

晩年の日記に綴られた、日々の何気ないつぶやきから、「死刑宣告だ」「どんな運命も受け入れる準備がある」という苦悩や葛藤、「残す音楽、残さない音楽」といった音楽を深く思考する数々の言葉。また、雨の音、雲の流れ、月の満ち欠け──映像には、晩年の坂本が見つめ、魅せられた美しい自然の音や風景が収められ、時間を超えて観る者の心を揺らす。

日記の朗読を務めるのは、生前坂本と親交のあった、ダンサーで俳優としても活躍する田中泯。さらには共にYMOで活動し盟友だった高橋幸宏との知られざる交流や、最後の作品となった未発表曲の制作過程など、ニューヨークの自宅、治療のための東京の仮住まい、病室、そして最後のライブとなったスタジオで過ごした日々が、日記をもとに紡がれる。

本作は、24年にNHKで放送され大きな反響を呼んだ「Last Days 坂本龍一 最期の日々」をベースに、未完成の音楽や映像など映画オリジナルとなる新たな要素を加えて制作された。音楽家でありながら、アート・映像・文学など多様なメディアを横断し、多彩な表現活動を続けてきた坂本龍一。彼は、命の終わりとどう向き合い、何を残そうとしたのか。人生をかけて追い求めてきた「理想の音」を最後まで生み出そうと情熱を貫いた坂本の姿が、スクリーンに刻まれる。

映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』は、2025年11月28日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開。

作品情報
映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』

命が尽きるその瞬間まで音楽への情熱を貫き、創作し続けた坂本龍一。本人が綴った「日記」を軸に、遺族全面協力のもと提供された貴重なプライベート映像やポートレート、未発表の音楽を交え、稀代の音楽家の最後の3年半の軌跡を辿るドキュメンタリー映画。

監督:大森健生

出演:坂本龍一

朗読:田中泯

配給:ハピネットファントム・スタジオ コムデシネマ・ジャポン

© “Ryuichi Sakamoto: Diaries” Film Partners

2025年11月28日(金) TOHOシネマズ シャンテほか全国公開

公式サイト happinet-phantom.com/ryuichisakamoto-diaries