May 07, 2024 news

“衣類”の根源とは何か? 古代の⽇本⼈が⾐服に込めた⼒を探るドキュメンタリー 『倭文(しづり) 旅するカジの木』予告編が公開!公開記念の特集上映会も開催決定

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映像と⽂筆によって独⾃の「映像⺠俗学」を開拓し、前作ではアイヌ民族の知られざる祭祀を記録したドキュメンタリー『チロンヌプカムイ イオマンテ』(2021)を公開した北村皆雄監督。その最新作は“なぜ人は衣服をまとうのか‥‥化学繊維が人間の体を覆い尽くす現代に〈衣〉の神秘的な始源を探る”ドキュメンタリー『倭文(しづり) 旅するカジの木』。この度、本作の予告映像が公開された。

「倭文(しづり) 」とは、古の神話や伝承に登場する謎の織物のこと。聖なる力が宿るという倭文のルーツを辿るべく北村監督は、中国南部を原産とする「カジの木」のルーツを遡り、台湾、インドネシアのスラウェシ島、南太平洋パプアニューギニア、それぞれの地で受け継がれている織物を辿っていく。さらに大駱駝艦を主宰する麿赤兒とアーティストのコムアイらが神話を再現するシーン出演。なぜ人は衣服をまとうのか? 化学繊維、ファストファッションが地球に与える影響の大きさが注目される今、あらためて”衣類”の根源とは何なのかを考えさせられる作品となっている。本編のナレーションはモデルの冨永愛が担当。

本作について、出演者コムアイは、「この映画は、⾐類の⼤量⽣産時代に、⾐の本来持つべき⼒を、倭⽂神の宿る⾐を復興させようとする取り組みだと思いました。」とコメントしている。

また、公開を記念して北村皆雄監督の傑作選として、<初期3作品を含む8作品>の特集上映「聖なる俗 俗なる聖」も決定し、その予告編も公開された。

『倭文(しづり) 旅するカジの木』は5月25日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。1964年の処⼥作から最近作まで6プログラム8作品を上映する「聖なる俗 俗なる聖」は、5月11日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて開催される。

作品情報
映画『倭文(しづり) 旅するカジの木』

幻の織物〈倭文〉とはなにか?それは織物の神の名でもあるという‥‥日本の神話に秘められた大きな謎を解き明かす!

監督:北村皆雄

出演:麿 赤兒、コムアイ、大駱駝艦 / 語り:冨永 愛

制作・配給:ヴィジュアルフォークロア

©︎Visual folklore Inc.

5月25日(土) より シアター・イメージフォーラムにてロードショー 全国順次公開

公式サイト shizuri-movie.com/

イベント情報
北村皆雄監督 特集上映『聖なる俗俗なる聖』

北村皆雄監督の60年の映画制作をふりかえる傑作選。デビュー以降の初期3作品を特別上映するほか、現在までの代表作5作品の合計8作品を特集上映する。

【上映作品一覧】
『アカマタの歌 海南小記序説/西表島・古見』(1973)
『見世物小屋~旅の芸人・人間ポンプ一座~』(1997) 
『ほかいびと~伊那の井月~』(2011)
『冥界婚』(2016)
『チロンヌプカムイ イオマンテ』(2021年)

【特別上映】
『白い影への対話』(1964)
『カベールの馬 ~1966年イザイホー~』(1969)
『津軽じょんがら女考―青森―』(1976)

5月11日(土)〜24日(金)シアター・イメージフォーラムにて開催

公式サイト shizuri-movie.com/selection/