過激なリリックとパフォーマンスで注目を集めるアイルランドのヒップホップ・トリオ KNEECAPを描いた、映画『KNEECAP/ニーキャップ』。この度、本作の予告映像と日本版ポスタービジュアルが公開された。

北アイルランド出身のヒップホップ・トリオ、KNEECAPは、2022年まで北アイルランドでは公用語として認められていなかったアイルランド語でラップをし、政治的な風刺の効いたリリックに反抗的なパンク精神を融合したスタイルで注目を集めている。政治家にも目をつけられ、検閲の対象としてラジオ局では放送禁止になるなど、その過激な言動で度々論争を巻き起こしていることから、“セックス・ピストルズ以来、最も物議を醸すバンド”という呼称もある。
彼らは、先日開催された世界最大級の野外音楽フェス、コーチェラ・フェスティバルにも出演。パフォーマンス中にイギリスの元首相マーガレット・サッチャーと、パレスチナにジェノサイドを行い続けるイスラエルを批判したことで、生配信が一時的に中断。タブーを恐れずに自分たちのプラットフォームを使って声を上げる姿勢と、そのエネルギッシュなパフォーマンスで、アイルランドのみならず世界中の人々から支持を得る。

本作は、そんなKNEECAPの誕生を、アイルランド語法制化を求める抗議活動を背景に辿る半自伝的物語。北アイルランド紛争の傷跡が深く残る西ベルファストのドラッグにまみれた労働者階級の若者を、ユーモアを交えてポップなテイストで描く。スローモーションやストップモーションを駆使したスタイリッシュな演出から“アイルランド版トレインスポッティング”とも評され、オマージュシーンも随所に登場。また、メンバー3人は演技初挑戦にして、本人役を見事に好演する。
彼らの注目度も相まってアイルランドではアイルランド語映画として初週動員歴代1位の大ヒットを記録。さらに、第40回サンダンス映画祭では観客賞を受賞、第97回アカデミー賞国際長編映画賞にアイルランド代表としてショートリストに選ばれるなど、25の受賞と63のノミネートを果たした。
映画『KNEECAP/ニーキャップ』は、2025年8月1日(金)より全国順次公開。

北アイルランド、ベルファストで生まれ育ったドラッグディーラーのニーシャ(MCネーム:モウグリ・バップ)と幼馴染のリーアム(MCネーム:モ・カラ)。麻薬取引で警察に捕まったモウグリは、英語を話すことを頑なに拒み、反抗的な態度を貫いてた。そこに通訳者として派遣された音楽教師のJJ(MCネーム:DJプロヴィ)が、モウグリの手帳に綴られていたアイルランド語の歌詞を発見。その才能に目をつけ、3人はアイルランド語の権利を取り戻すべく、アイルランド語のヒップホップを始めることに。
監督・脚本:リッチ・ペピアット
出演:モウグリ・バップ、モ・カラ、DJプロヴィ、ジョシー・ウォーカー、マイケル・ファスビンダー
配給:アンプラグド
© Kneecap Films Limited, Screen Market Research Limited t/a Wildcard and The British Film Institute 2024
2025年8月1日(金) 新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
公式サイト unpfilm.com/kneecap