Apr 22, 2022 news

学ぶとはなにか? 映画『ヘィ!ティーチャーズ!』 ロシアの教育現場を観察するドキュメンタリー予告映像公開

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大都会モスクワから、地方都市の学校に赴任したふたりの新米教師。その毎日の泣き笑いを見つめるドキュメンタリー映画『ヘィ!ティーチャーズ!』の予告映像が公開された。

予告映像を観る限り悲壮感に溢れた内容ではない。新米教師が教えることに対しての理想とギャップに悩むという、世界中の先生たちが共感するだろう、”教師あるある”が満載だ。
これはロシアという一国にとどまらない、教育システムや教師の働き方のギャップに迫っている。教室の中にカメラをすえ、教師と生徒の一挙手一投足を見つめる。そこには、世界中の教師たちが共感するに違いない、「教えること」の日々の泣き笑いの営みがつぶさに記録されている。

監督はプーチン政権により閉鎖に追い込まれた「Radio Free Europe/Radio Liberty」でディレクターとしても活動する、ユリア・ヴィシュネヴェッツ。
だからこそ、本作からは一面的ではない、大国ロシアの姿も見え隠れする。

本編での生徒たちの発言も自由で活発だ。
「僕はドネツク出身」、「ウズベク語で“人間”は?」、「先生は昔からいるお婆さん先生と違う」、「教師は夢と希望だけじゃ務まらない」、「文学の先生は愛国教育で僕らに落第点をつけた」、「社会主義死ね」、「国家は人々に帰属すべきだ」などなど、政治や社会情勢、恋愛や性、ジェンダーの問題と多様な意見が溢れ出す。

日々、ウクライナ侵攻というニュースばかりが流れるロシア。しかし、そこには様々な葛藤を抱えつつも、暮らし、学ぶ人々の姿があることもまた事実だ。
教えるとはなにか? 学ぶとはなにか? この映画には教育が抱える問題の縮図がある。
映画『ヘィ!ティーチャーズ!』は6月下旬より全国公開。

作品情報
映画『ヘィ!ティーチャーズ!』

エカテリーナとワシリイはモスクワの大学を卒業した新米教師。ふたりは理想を胸に、見ず知らずの地方都市の学校に赴任する。エカテリーナは文学、ワシリイは地理の先生として。だが、すぐにその理想は崩れていく。授業中に勝手に発言する生徒や話を全く聞かないクラス、教師同士の人間関係、日々の授業の準備。山積する仕事に「理想の教育」は霞んでいくのだった。果たして、情熱を持ち、新しい教育を目指したふたりの新米教師の行く末は?

監督:ユリア・ヴィシュネヴェッツ

出演:エカテリーナ・マモントワ、ワシリイ・ハリトノフ、サーシャ・ゴルデーエフ

配給:豊岡劇場

©OkaReka

2022年6月下旬 全国公開

公式サイト heyteachersjapan.com