Feb 24, 2019

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鍵は“音声”のみ…『THE GUILTY/ギルティ』想像力を刺激するワン・シチュエーション映画の魅力

密室劇という形では、ジェームズ・ワン監督の名を世に知らしめ大ヒットシリーズと化した『ソウ』(04年)もワン・シチュエーションの秀作だ。古びたバスルームに閉じ込められた2人の男と、血を流して倒れた男。謎の人物“ジグソウ”が仕掛けるゲームという、作品内で示される手札は限りなく少ないながら、謎が謎を呼ぶ展開でグイグイを観る者を惹きつけていく。しかもそんな空間を舞台にしながら最後にはあっと驚くどんでん返しも仕込まれていて、まさにワン・シチュエーションというジャンルの中に広がる無限の可能性を示す好例となった。

 

『ソウ』(Blu-ray・DVD 発売中) ©2004 Saw Productions, Inc.

 

ほかにも閉鎖的空間とは真逆に、広大な海原にぽつんと取り残されたカップルに人食いザメの恐怖が迫る『オープン・ウォーター』(03年)や、一室に集まった5人の男の会話によって真相へ導かれていく邦画『キサラギ』(07年)など枚挙にいとまがない。ひと口に“ワン・シチュエーション”といっても、アイデアだけでいくらでも裾野は広がり、心理面に差し迫るのか伏線を張り巡らして論理的に訴えかけるのか、その手法も様々なのだ。

 

 

『THE GUILTY/ギルティ』には、ワン・シチュエーションという強みを活かした仕掛けが施されている。もちろんここでそれについて言及するようなことはないが、改めて本作は一言一句セリフを聞き逃すことのないようじっと聞き耳を立てることをお勧めする。そして「GUILTY=有罪」というタイトルは、一体なにを意味しているのか。たった88分の上映時間に濃縮して詰め込まれた物語の奥深さを、ぜひ体感してほしい。

文/葦見川和哉

 

作品紹介

 

『THE GUILTY/ギルティ』

緊急通報指令室のオペレーターであるアスガー・ホルム(ヤコブ・セーダーグレン)は、ある事件をきっかけに警察官としての一線を退き、交通事故による緊急搬送を遠隔手配するなど、些細な事件に応対する日々が続いていた。そんなある日、一本の通報を受ける。それは今まさに誘拐されているという女性自身からの通報だった。彼に与えられた事件解決の手段は“電話”だけ。車の発車音、女性の怯える声、犯人の息遣い……。微かに聞こえる音だけを手がかりに“見えない”事件を解決することはできるのか――。

監督・脚本:グスタフ・モーラー
脚本:エミール・ナイガード・アルベルトセン
出演:ヤコブ・セーダーグレン、イェシカ・ディナウエ、ヨハン・オルセン、オマール・シャガウィー
配給:ファントム・フィルム
公開中
© 2018 NORDISK FILM PRODUCTION A/S
公式サイト:https://guilty-movie.jp/

 

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©2004 Saw Productions, Inc.

 

 

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