先日、第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門へ正式出品することが決定し話題を呼んだ、是枝裕和監督の最新作、映画『ベイビー・ブローカー』。この度、初の映像素材となる特報映像が公開された。
特報映像は、古びたクリーニング店を営みながらも裏で赤ん坊の売買をするベイビー・ブローカーのサンヒョン(ソン・ガンホ)の「まあ、一言でいうなら、善意ってことかな。」というセリフとともに、ある雨の日に赤ちゃんポストから連れ去られた小さな赤ん坊の姿が映し出される。
まるで家族のように見せかけながら、韓国各地を旅して買い手となる養父母を探すサンヒョンと相棒のドンス(カン・ドンウォン)。ドンスは赤ちゃんポストがある施設で働く児童養護施設出身。
特報映像では、成り行きで2人と共に旅をすることになった赤ん坊の母親ソヨン(イ・ジウン)の姿も見られ、さらに、彼らを検挙するため尾行を続ける正義感に溢れた刑事スジン(ぺ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)の2人も後に続く様子が描かれる。
そして、映像冒頭の軽口で発せられたセリフとは打って変わり、「幸せにしてやるからな」という一見、優しく聞こえる言葉と、純粋に旅を楽しんでいるようなサンヒョンたちの姿で締めくくられる。
韓国を代表する名優たちが是枝演出によって、韓国作品とは一味違った表情を見せる様子も垣間見え、作品の全貌にますます期待が高まる。
是枝監督作品がカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出されるのは、最高賞のパルムドールを受賞した2018年の『万引き家族』から4年ぶり。6回目(出品自体は、8回目)となるが、今回は韓国映画としての出品となることにも世界的な注目が集まっている。
本作は、海外の才能たちと本格的なセッションに踏み出した真実に続き、韓国の製作・俳優陣と長年温めてきたオリジナル企画を映画化した是枝監督初の韓国映画だ。
主演を務めるのは、2020年アカデミー賞作品賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』でも主演を務めたソン・ガンホ。この2人の組み合わせだけで早くも期待の声が上がっている。
果たして、赤ちゃんポストで出会った彼らの旅の行方に何が待ち受けているのか?
映画『ベイビー・ブローカー』は6月24日(金)より全国公開。
古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョンと、赤ちゃんポストがある施設で働く児童養護施設出身のドンス。ある土砂降りの雨の晩、彼らは若い女ソヨンが、赤ちゃんポストに預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。彼らの裏稼業は、ベイビー・ブローカーだ。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づき警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく白状する。「赤ちゃんを大切に育ててくれる家族を見つけようとした」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、彼らを検挙するためずっと尾行していた刑事スジンと後輩のイ刑事は、是が非でも現行犯で逮捕しようと、静かに後を追っていくが‥‥。
監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:ソン・ガンホ 、カン・ドンウォン 、ペ・ドゥナ、イ・ジウン イ・ジュヨン
配給:ギャガ
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2022年6月24日(金) 全国公開
公式サイト babybroker