May 18, 2017 interview

石井裕也監督&石橋静河、希望の見えない時代をどう生きるか?日本映画界注目の2人が語り合う

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原作紹介

 

『夜空はいつでも最高密度の青色だ』最果タヒ/リトルモア

都会を好きになった瞬間、自殺したようなものだよ―。そんな矛盾した言葉から始まる「青色の詩」が1ページ目を飾るのが最果タヒの詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』。1986年生まれの最果は、2007年に中原中也賞を受賞した注目の女性詩人。2016年に刊行された本書は現代詩としては異例のベストセラーを記録している。—100%誰かに理解してもらえるなら、そんな人間、この世界にいる意味がない―(あとがき)など、現代人の孤独さを肯定した最果ならではの鮮度の高い言葉が全編にわたって綴られている。この詩集を読む前と読んだ後では、見慣れたはずの街の風景が変わって映るかもしれない。

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-石井裕也監督のおススメ作家

開高健

壽屋(現サントリー)宣伝部時代にPR誌「洋酒天国」の編集発行の傍ら、『パニック』『裸の王様』で小説家デビューを果たした開高健。専業作家となった1960年代以降は、ルポルタージュものでより名前を知られていくことになる。ベトナム戦争やアイヒマン裁判などの海外取材を経験後、日本に帰国して「週刊朝日」で『日本人の遊び場』に続いて連載したのが『ずばり東京』。1964年のオリンピック開催に向けて賑わう東京を題材に、深夜喫茶、東京タワー、トルコ風呂、下水処理場、都内各所の屋台……といった気になる場所に出向き、再開発が進みつつあった東京の横顔を自在な文体で綴っている。空前の五輪景気に沸いていた1960年代の東京に身を置きながら、新幹線や高速道路など五輪用の突貫工事で300人以上の死者や多くの障害者が生じたことを最終章「サヨナラ・トウキョウ」で書き記すなど、作家としてクールな視点で時代の変貌を見据えている。

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-石橋静河のおススメ本

夏目漱石『こころ』

明治時代の文豪・夏目漱石が1914年に発表した代表作で、100年経った現代にも読み継がれ、発行部数は700万部を越える超ロングセラー小説。大学生活に馴染めずにいる「私」は避暑に出掛けた鎌倉の由比ケ浜で世捨て人のような「先生」と知り合い、先生の自宅へ通うようになる。先生には美しい「妻」がいたが、恋愛の末に結ばれたはずの2人の間には目に見えない溝があった。田舎に帰郷することになった私は先生から送られてきた手紙の中で、先生は妻を愛しているがゆえに苦しみ続けていることを知る。明治時代の終わりと先生が親友Kと共に下宿で過ごした学生時代という2つの時代が描かれた二重構造の物語となっており、恋・友情・青春期の終わり・生と死……といった永遠のテーマが読む者のこころを打つ。ちなみに夏目漱石は教師時代に「I Love You」の日本語訳を尋ねた生徒に向かって「月がきれいですね、と答えれば日本人なら分かる」と説明している。

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