Jun 10, 2018 interview

<長瀬智也×ディーン・フジオカ×高橋一生>トップランナー3人へのロングインタビューが実現!『空飛ぶタイヤ』の次は漫才トリオを結成する?!

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──みなさんが大事にしている“役者にとっての正義”とは?

長瀬 人それぞれ“正義”の形は違うでしょうし環境によっても違うでしょうけど、僕の“役者にとっての正義”に対する考え方はすごくシンプルです。単純に良いものを作りたいですから。でも、そのシンプルなことが一番難しい気がするんですよね。今の社会は良いものだけじゃダメな時もあって…泣いていいですか(笑)?

高橋 ここでですか(笑)?けれどなんとなくわかります(笑)。

ディーン 激しく同意です(笑)。

長瀬 みんなで海外のハイウェイをオープンカーで走って号泣しましょうよ!

ディーン みんなで号泣(笑)。

長瀬 大人になるとそういうことも知ってしまうんですよね。自分の正義だけじゃなく、人の正義も理解できてしまうから苦しいんです。だからこそ人間が生きていく象徴がそこに描かれているような気がしますし。

高橋 確かに相手のことを想像できるということはとても大事ですし、この人が僕だったらどうなんだろうと想像するようになっていくと思います。

ディーン お二人にドンピシャなことを言われてしまったので僕はノーコメントで(笑)。

長瀬 僕らが役者として生きた人生が作品に投影されて、それを観て何かを感じていただくことが大事で。そういった説得力は上辺だけの芝居ではごまかせない気がするんです。そういうことを意識したり信じることが“役者にとっての正義”ではないかなと思います。

 

 

「年齢を重ねてからのほうが楽しい」(長瀬)――“40代”は意識しない、3人が今思うこと

 

──俳優として40代でトライしてみたいことや、目指す俳優像はありますか?

長瀬 あまり考えてないですね(笑)。今年40歳になるんですけど、特に40代だからこうしようというのは、前ほどはなくなってきている気がします。もちろん年齢は変わっていて、その中で体や気持ちの変化はありますけど。4Kテレビがだんだん怖くなってきますよね(笑)。

ディーン 8Kも出てますからね(笑)。

高橋 あはは(笑)。

長瀬 勘弁してほしいです(笑)。でも、今しかできない役や表現方法はあると思うので、芝居も歌も、年齢を重ねてからのほうが楽しいです。表現が豊富になってきて、どれをチョイスしようかなって、朝に洋服を選ぶようなワクワク感があるんです。それがいわゆるクリエイトに繋がっていくというか。今回、一生くんは劇中で絡みがなかったけど、今この話の中で科学反応が起きているというのも、作る側の人間にしかわからない醍醐味だと思うんですよね。みんなで面白いものを詰めたビックリ箱を開けてそれを観るような感覚で。そういう楽しさが、救いになったり勉強になったりしています。

ディーン 僕も“40代”というのはあまり考えてないです。役者という仕事だけで言うと、自分がプロデューサーや監督にならない限り、自分からその仕事は作れないですよね。お仕事をいただいて全力でお手伝いしているという感覚なので。でも求めていただけるということだけでもダメで。自分がやりたくても求められないと、ただのエゴになってしまう。音楽面でも思うんですけど、自分は肉体も常に変化していくし、その変化を楽しみたい、変わり続けていきたいし、それによって自分でもサプライズがあるんですよね。なので、特に40代だからというのはイメージしてないです。

高橋 どんどん人間的なところに行かないと、アウトプットができなくなってきているということを実感しています。何気ない日常生活などが大事になってくるのだろうと思います。

長瀬 そうだね。そっちのほうが大事かも。年を取れば取るほど、仕事じゃないところの大切さを知っていく感じがします。