Jun 10, 2018 interview

<長瀬智也×ディーン・フジオカ×高橋一生>トップランナー3人へのロングインタビューが実現!『空飛ぶタイヤ』の次は漫才トリオを結成する?!

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社会派なメッセージとエンタメ性、骨太でリアル――原作と池井戸作品が持つ魅力

 

──原作「空飛ぶタイヤ」の魅力や、池井戸さんの他の作品の魅力をどんなところに感じますか?

高橋 社会派のエンタテイメント作品を世に送り出すことはそう簡単にできることじゃないと思っていて。池井戸さんの小説にはその世界の中にいた人でなければ書けないような写実性がありますし、どの作品も登場人物の心の動きをとても重視していると思うんです。「半沢直樹」シリーズ、「ルーズヴェルト・ゲーム」や「民王」「鉄の骨」など、社会派なメッセージとエンタテイメントの二つを常に視野に入れて作品作りをされていて、さらに絶対に「ざまみろ!」と(笑)、スカッとする瞬間も盛り込んでらっしゃる。ドラマ「民王」に参加させていただいた時もそういったことを強く感じました。そして「空飛ぶタイヤ」を読むと、逆側の視点に立つことは僕も含めた現代を生きる人たちにとって大事なことなんだと気付かされます。自分にも同じようなことがいつ起こるか分からない。そんな時に“自分はどう対応をするのか?”“人間らしくあるためには?”ということを問われるような作品だと思います。

 

 

ディーン 原作が骨太で強いので、映画化する際にいろいろな見せ方ができると思いました。それから、社会的な立場が人に与える影響はすごく大きいと思っていて、立場上、仕方なく自分の思いとは違う立ち回り方をしなければいけないこともありますよね。そのうちに、気づいたら自然とそれが自分のアイデンティティの一部になっていたりする。社会はいろいろなことが複雑に絡み合っていますけど、“なぜ自分がその役割を担うのか?”ということを「空飛ぶタイヤ」は非常に分かりやすく結晶化して描いているという印象を受けました。

 

 

長瀬 原作を読ませていただいた時に、社会のダメな部分や人間のダメな部分も含めていろいろなことがリアルに、綺麗ごとにせずに描かれていると思いましたし、現代社会で生きる人たちの気持ちが分かるヒーローを描くところに、池井戸さんの内に秘めた熱い何かを感じました。それと同時に、赤松を演じさせていただくからには池井戸さんが思い描けなかったほどの人間にしなければと思ったので、そういう気持ちで撮影に挑ませていただきました。きっとこの映画にも、熱い何かが息づいているのではないかなと思います。

 

もしまた共演があるなら…スリーピースバンドに漫才トリオ、グズグズのロードムービー?!

 

──では最後に、またお三方で共演するとしたら、どんな設定でどんな関係性がいいですか?

長瀬 スリーピースバンドの物語がやりたいです。ディーンさんはどのパートがいいですか?

ディーン 自分ができない楽器がいいかもしれないですね。

長瀬 そうなると、ディーンさんがドラムで僕がベース、一生くんがギターボーカル?

高橋 全く想像してなかったパートが割り当てられました(笑)。

ディーン それか、3人が山賊や海賊のアクション映画とか。

長瀬 「キャッツ・アイ」の男バージョン(笑)。いいかもしれない!あと、今回がすごくシリアスだったから、コメディ作品にして3人で漫才トリオもいいんじゃないかな(笑)。みんなスパンコールのジャケット着て大きな蝶ネクタイつけて「どうも~!」ってダチョウ倶楽部さんみたいに(笑)。実はディーンさんもコメディ嫌いじゃないですから(笑)。

ディーン あははは(笑)!

高橋 それかグズグズのロードムービーで、3人ともめちゃくちゃカッコ悪い役を演じても面白そうです(笑)。

長瀬 この3人ならどんな作品をやっても面白いと思います!

取材・文/奥村百恵

 

プロフィール

 

長瀬智也(ながせ・ともや)

1978年生まれ、神奈川県出身。1994年にTOKIOとしてデビューし、役者としても活躍。主な出演作は映画『真夜中の弥次さん喜多さん』(05年)、『ヘブンズ・ドア』(09年)、『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』(16年)、ドラマ「白線流し」(96年)、「池袋ウエストゲートパーク」(00年)、「タイガー&ドラゴン」(05年)、「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」(06年)、「泣くな、はらちゃん」(13年)、「ごめん、愛してる」(17年)など。

 

ディーン・フジオカ

1980年、福島県生まれ。香港でモデルとして活動を始め、2005年に俳優デビュー。その後、台湾に拠点を移し、数々の作品に出演。日本では2015~16年に放送されたNHK連続テレビ小説「あさが来た」の五代友厚役でブレイク。現在、主演ドラマ「モンテ・クリスト伯―華麗なる復讐―」(18年)が放送中で、6月20日(水)にはその主題歌を含む2nd Single「Echo」がリリースされる。現在、主演映画『海を駆ける』(18年)も公開中。

 

高橋一生(たかはし・いっせい)

1980年生まれ、東京都出身。映画・TV・舞台と幅広く活躍。近年の主な出演作にドラマ「カルテット」、「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~」、大河ドラマ「おんな城主 直虎」(17年)、NHK連続テレビ小説「わろてんか」、海外ドラマ「THIS IS US 36歳、これから」(声の出演/17~18年)、映画『嘘を愛する女』『blank13』(18年)など。2018年は『億男』(10月19日公開)、来年は『九月の恋と出会うまで』、『引っ越し大名』(仮題)が控える。

 

 

作品情報

 

映画『空飛ぶタイヤ』

ある日1台のトレーラーが脱輪事故を起こしてしまう。その事故を起こした運送会社の社長・赤松徳郎(長瀬智也)は整備不良を疑われ、世間やマスコミからバッシングされてしまう。ところが赤松は車両の構造そのものの欠陥を疑い、製造元のホープ自動車へ再調査を要求。ホープ自動車カスタマー戦略課課長・沢田悠太(ディーン・フジオカ)は、赤松の要求を疎ましく思いながらも真実を突き止めるために動き始める。また同じ頃、ホープ銀行の本店営業本部・井崎一亮(高橋一生)は、グループ会社であるホープ自動車の経営計画に疑問を抱き、独自の調査を開始。その結果、ホープ自動車が過去に“リコール隠し”をしていたことが明らかになる。果たして事故なのか事件なのか、正義とは何なのか――?

映画『空飛ぶタイヤ』
原作:池井戸潤「空飛ぶタイヤ」(講談社文庫、実業之日本社文庫)
監督:本木克英
脚本:林民夫
出演:長瀬智也
ディーン・フジオカ 高橋一生
深田恭子 岸辺一徳 笹野高史 寺脇康文 小池栄子 阿部顕嵐(Love-tune/ジャニーズJr.) ムロツヨシ 中村蒼
音楽:安川午朗
主題歌:サザンオールスターズ「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」(タイシタレーベル/スピードスターレコーズ)
配給:松竹
2018年6月15日(金)公開
©2018「空飛ぶタイヤ」製作委員会
公式サイト:http://soratobu-movie.jp/

 

 

 

原作本紹介

 

「空飛ぶタイヤ 上下合本版」池井戸潤/講談社

累計180万部を突破した池井戸潤による大ベストセラー小説。第136回直木賞候補にもなり、池井戸自身が「ぼくはこの物語から『人を描く』という小説の根幹を学んだ」と語るほど思い入れのある作品。トレーラー脱輪事故と大手自動車メーカーのリコール隠しをテーマにした社会派ドラマが展開する。