ONE PIECEのビッグ・マムはその昔、世界一周の航海に出た？声優・小山茉美ロングインタビュー後編

小山：

私が脚色したのは、ビックバンと同時に天之御中主神（あめのみなかぬしのかみ）が現れて、そこから有名な天の岩戸のくだりとか、いろいろなエピソードがあって、最終的に天孫降臨までのお話ですね。本当に、神代のお話。

平野：

それを茉美ちゃんの言葉で分かりやすく。

小山：

今はそれを神社とかホールとかで読み語りしています。近いところでは7月4日に埼玉県の小村田氷川神社の宵祭の境内でやることが決まっていますね。あと、7月の半ばに東京麻布で少人数向けのワークショップもやります。そして8月17日はついにお伊勢さんに。三重県の猿田彦神社でも読み語りをさせていただくことになっています。読み語りやワークショップの詳細は、私の公式サイト（http://koyamamami.com/）をごらんください。

古川：

もうライフワークみたいなもんだよね。

平野：

どこかでやるとそれが評判になって拡がっていくような感じですね。

小山：

これを続ける事によって、できるだけ多くの方が日本神話や日本の文化に接する機会を作れたらなって気持ちでやっています。

古川：

日本もそうだけど、これを海外に持って行ったら喜ばれるんじゃないかな。

小山：

少し前に、日本の時代劇をハワイでやったことがあるんですが、日系2世、3世の方がたくさん来てくださって……。終わった後にロビーに出て行ったら、みんな、涙を流して喜んでくださっていたんですよ。このイザナミプロジェクトも、いつか海外でできたらいいなとは思ってますね。

古川：

後は、ネットとかで見られるようにしてほしいよね。

平野：

どうしても現地まで行けないという方も多いでしょうからね、ぜひ。もっといろいろなところでやってほしいわよね。茉美ちゃんだけで手が足りないようであれば、レジェンドの誰かも巻き込んで拡げていきましょう（笑）。

小山：

文ちゃんもぜひ！

古川：

読み語りもそうなんだけど、今、ラジオドラマとか、朗読劇とか、いわゆる「声劇」的なものが流行り始めているよね。確実に復権の流れがきているように思う。ぜひ、この波にのって、プロジェクトを拡大していってください。

小山：

ありがとうございます！

平野：

そろそろまとめに入りましょうか。茉美ちゃんさ、これからどんなことをしていきたい？　日本神話の読み語りのほかにやっていきたいことがあったら教えて。

小山：

なんだろう……いま、すぐ、パッと思い付くことはないかな。でも、それを見つけていくことが楽しみなんだと思ってます。役者になってから40年以上、ずっとそのひらめきだけで生きてきたから（笑）。次から次への物珍しさで先走っちゃうタイプなの。でも、それは私が「執着しない」タイプだからできたんだろうなって、最近は思います。これからも色々な役をやっていきたいですね。

平野：

そのたびに「なんで私なの？」って聞いちゃう？（笑）

小山：

そう（笑）でも、選んでもらえることは素直にうれしいし、ありがたいですよね。これからも選んでもらえるようにがんばっていきたいと思います！

構成・文 / 山下達也
撮影 / 吉井明

『ONE PIECE』　尾田栄一郎／集英社　

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