全6作の最終章を飾る『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』は、シリーズ最高傑作! 前作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』からクリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワードが続投し、『ジュラシック・パーク』シリーズのサム・ニール、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラムが再登場し、新旧のキャストが結集。恐竜たちもオールスターキャストです。過去作へのオマージュもたっぷり入った本作の魅力、アフレコの舞台ウラを、主人公・オーウェン役の日本語吹替声優を担当した玉木宏さんが語ってくれました。
恐竜だけに留まる内容ではない
―― 本作は、シリーズ最高傑作だと思いました。エンタメ要素はたっぷりありつつ、オーウェンたちが家族になっていく物語でもあります。『ジュラシック・パーク』のキャスト陣も登場し、最後を飾るのにふさわしい作品でした。
僕も、この作品が一番好きです。恐竜だけの話にはなっていなくて、家族というすごくリアリティのあるテーマが詰まっているからこそ、大人も子供も楽しめるのかなと思っています。約30年前の『ジュラシック・パーク』も当然すごいんですが、最新技術を駆使して、クオリティーもスケールもアップしています。その『ジュラシック・パーク』に出ていたキャストが長い時を経て、再登場します。いろんな興奮が詰まっていますね。
―― 特に印象に残っているシーンはどこですか?
僕はバイクが好きで、乗ってもいるので、恐竜とのバイクのチェイスシーンを面白く観ました。すごくリアルですが、どうやって撮っているんだろうと不思議にもなります。当然、実際には恐竜はいないので。そういう男心をくすぐる部分もすごく増えたような気がします。
―― 『ジュラシック・ワールド』『ジュラシック・ワールド/炎の王国』に続き、3度目のオーウェン役を演じられました。彼の魅力はどこにありますか?
オーウェンは恐竜思いで、危険なときには助けてくれ、非常に頼りがいがある男だと思います。
―― 役との共通点はありますか?
いつも共通点は探さないんです。今回は自分が演じるのとは違って、クリス・プラットさんがオーウェンを演じているので、そこに合わせていかなければいけないという難しさはありました。
―― クリス・プラットさんとは同い年ですね。
1度だけお会いしたことがあるんですが、同い年なのに何もかもが違っていました。あれだけ、たくましい俳優は日本にはなかなかいない。だから、心強い存在なんだろうなと思います。一方で、実際の彼は非常にフレンドリー。世界的に活躍されている方ですが、同い年という親近感もありました。
―― 本作でのオーウェンは、パートナーのクレアや14歳になったメイジーと、家族になっていきますね。
木村さんは「クレアには母性が見られる」とおっしゃっていましたが、オーウェンも、父性とまではいかないけど、同じような目線でメイジーを見つめるというシーンがあります。ここでは、年頃の子を育てるというのは難しいなという気持ちがどこかにありつつ、生っぽいお芝居に見られるように心掛けました。
―― 14歳の女の子は微妙な年齢ですしね。
どの年代にも子育ての難しさは当然あると思います。うちの子はまだ幼いですが、やっぱり難しいなと思うことがたくさんあります。それが思春期になってきたら、もっと難しい問題に直面するだろうと思います。メイジーとは血は繋がっていませんが、家族への思い、大事な人を守りたいという気持ちは当然、理解できます。僕は格闘技が好きなんですが、どこかで護身的に使えるかもしれないという思いもあるんです。大切な人を守る立場でありたいと思っています。