Dec 29, 2021 interview

目指したのはエンタメと問題意識のバランス 坂下雄一郎監督が語る『決戦は日曜日』

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エンタメと問題意識のバランス

池ノ辺 この映画を観ることで、お客さんたちに政治や選挙に興味を持ってもらいたいと思っていましたか?

坂下 それは考えてないこともないんですけど、まずはちゃんとした映画を作らないといけないというのが前提だと思っていました。それが結構難しいというか、こういう題材になると政治に対するメッセージみたいなことになると思うんですけど、そっちが先走りすぎて映画としての内容を壊さないかというバランスが難しいなと思っていて。

池ノ辺 この映画はそういうバランスがすごく上手く取れていると思います。

坂下 エンタメであり、でも今の世の中の問題に対して何かしらの思いみたいなものも、もちろんあるので。ただ、その見せ方がすごく難しい。出来たものに関しては、見た人に任せますという感じですね。

池ノ辺 じゃあ、私はまんまとこの映画にハマりましたね。もう役者さんにも惚れたし、現在の政治と選挙の問題も感じたし。この題材がすごく今に合っていて、たぶん今の政治ってこんなもんなんだろうなっていうのが垣間見られて面白いって思いました。

坂下 日本ではこういう題材は少ないかもしれないですけど、海外だとよくあるものなので、斬新な題材をやっているという感覚は正直そんなになかったです。自分が観ている海外の映画や海外ドラマには普通にあるので。だからこういう題材が日本でも普通に作られるようになれば良いなと思います。