Jul 24, 2020 interview

「求められているのは、好きなときに好きな作品を観られること」広報担当者が語るNetflixの原点

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全世界の有料メンバー数は今年の7月現在で1 億9300万人を達成したNetflix。新型コロナウィルスによる世界的な巣ごもり期間中にも更に会員数を増やし、昨年比では2600万人増を記録。動画配信サービスは今や〈ライフライン〉になったと言っても過言ではないことを示した。日本でも2015年9月のサービス開始以来、年々人気を増し、独占配信される日本オリジナルコンテンツの人気も高い。映画大好きな業界の人たちと語り合う『映画は愛よ!』の池ノ辺直子が代表を務める予告編制作会社バカ・ザ・バッカは、『呪怨:呪いの家』の予告編制作をはじめNetflixとの関わりも深い。長らく映画業界を見つめてきた池ノ辺直子は、Netflixに熱い期待を寄せる。今回はNetflix広報担当者に話を伺いました。

Netflix発のオリジナル実写作品『呪怨:呪いの家』

――最初に7月3日から配信が始まった『呪怨:呪いの家』のお話から聞きたいんですが、今、TVスポットがものすごく流れていますね。あれだけのスポットを流すと反応も大きいんじゃありませんか?

皆さんから反応をいただけるということは、作品を制作したり調達している方としては非常にありがたいことなので、まず反応いただけるということ自体、非常に嬉しく思っています。特に今年の2月以降、日本発のアニメ作品が数多く配信されていたので、他では観られない実写作品を楽しみに待っていてくださった方もたくさんいらっしゃると思います。その声に応えられていると嬉しいです。

――『呪怨:呪いの家』は怖いだけじゃなくて、脚本もすごく面白かったですね。

ありがとうございます。脚本も面白いですし、三宅唱監督は実はホラー初挑戦だったと聞いています。今回の『呪怨:呪いの家』は初のドラマ化ということが注目ポイントとしてありました。

ホラーであるものの人間のドラマでもあるということに焦点をあてたい作品でしたので、監督さんや脚本家さんを選ぶ段階でも、そういったポイントがかなり重要ではありました。ですから、これまでの『呪怨』シリーズとはカラーが違って、また別の楽しみ方ができるのかなと思います。

――『呪怨』は、なかなか今は映画でもこんなにTVスポットって打たないので、たくさんの人が見てくれていますね。〈 #呪怨のcm 〉なんてハッシュタグを見ていくと、「コワイよー」とか「やめてくれー」とかいろんなことが書いてあって、それを見ているだけでも面白いんですよ(笑)。そうやって興味を持ってもらうということは本当に大事なことだと思いました。

『呪怨:呪いの家』に関してはあらゆるフォーマットで広告クリエイティブを出させていただきました。中には音声のみのラジオ広告などもありましたが、音声だけの刺激も、また映像とは違ったものがあると思いました。

――今回、バカ・ザ・バッカで『呪怨:呪いの家』のTVスポットをやらせていただいたときに、「怖いよー」って声が入ってるから、私が「あの変な音入れないで」って言ったんです。「そんな音入れてないよ」って担当者が言ってましたね(笑)。たぶん見てるだけで違う音を想像したりとかしてるんだなと思って(笑)。ところで全世界の反応はどうなんでしょう?

まだ(配信してから日が浅いので)はっきりとはお伝えしづらいですが、そもそも『呪怨』は世界的に知られている作品ですので、既存のファンの方にはしっかりと届いていると嬉しいですね。

――世界のどの地域で、反応があるかもリサーチするんですか?

ソーシャルメディアなども活用して反応を見ていますが、やはりアジア圏では、独特な日本文化に対する関心が高く、小さい頃に日本の番組やアニメを観ていましたという方も多いので、その親しみやすさから反応をいただけるのではないでしょうか。