- 西澤
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いろいろですけど、うちは劇場勤務から本社の編成に来ていただくとかあります。
- 池ノ辺
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ああ、なるほど。
- 西澤
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他にも、劇場から配給の営業に来てもらうとか宣伝に来てもらうとかもある。
- 池ノ辺
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いろんなことができるんですね。
- 西澤
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いろいろな部署がありますからね。
- 池ノ辺
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でもどんな部署に配属されても、やっぱり映画が好きじゃないとできないですよね。
- 西澤
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基本、映画が好きじゃないと出来ない仕事だとは思います。
少なくともうちの会社はみんな映画好きだもの。
- 池ノ辺
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西澤さんは映画が好きでこの業界に入ったんでしょうけど、どうして宣伝とか配給じゃなく、編成の仕事を選んだんですか?というか、なぜ編成の仕事を選んだの?
- 西澤
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僕、小学校の頃に住んでいたのが小平なんですけど、ここは映画を見る場合、立川にも近いし、吉祥寺や新宿の映画館にも行ける距離なんです。
よくチャリンコで、兄と一緒に立川の映画館に行っていたんですけど、そうすると、ジャッキー・チェンのカンフーものともう一本とか、大体、2本立ての編成なんです。ところが、吉祥寺に行くと、同じ映画が1本のみの上映になっている。
昔は田舎に行けば行くほど、ロードショウの映画は2本観られた。
- 池ノ辺
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あ、そうそう。
うちは水戸だったから、やっぱりロードショウは2本立てだった。
- 西澤
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でしょ!都心に行けば行くほど、1本での上映になる。僕にとって、それが子供心に不思議でしょうがなかったんです。
今でもよく覚えているんだけど、あるとき、立川の劇場の人に、「なんで、立川は2本立ての上映なんですか?」と聞いたんです。
- 池ノ辺
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劇場の人はなんて答えたんですか?
- 西澤
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「それは映画会社の人が決めるんだよ」と言われた記憶があって。
それは鮮明な記憶なんですけど、そのとき、「僕は映画を作るんじゃなくて、宣伝するんじゃなくて、映画評とか書くのも好きじゃないし、見ることが好きだから、この劇場にこの映画をかけると決める人になろう」と決めたんです。
- 池ノ辺
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ええ!それはすごいエピソード。
そんな小学校の時に?
- 西澤
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ちょうど1980年代で、面白い映画がいっぱいあった時代ですから。
その後、大学時代にアートハウスに出会って、就職するならやっぱりアートハウスの第一人者である会社がいいかなと東京テアトルに決めたんです。
(文:金原由佳 / 写真:岡本英理)
映画『スウィート17モンスター』
共感率100%!こじらせたまま大人になったすべての人に捧ぐ21世紀の青春映画の傑作誕生! 誰もが”あの頃”のリアルな痛さを思い出して悶絶&涙する人続出。”めったに出会えない宝物”のような青春映画だと全米No.1批評家サイトロッテントマト95%絶賛。
主人公ネイディーン役は、『トゥルー・グリッド』で14歳のときにオスカーにノミネートされ、歌手としても人気のヘイリー・スタインフェルド。自己愛と自己嫌悪の狭間で揺れる等身大の17歳像を演じ、ゴールデングローブ賞主演女優賞にノミネート。監督は、ウエス・アンダーソンを発掘した名プロデューサーが抜擢したケリー・フレモン・クレイグ。自身の脚本を初監督し、NY映画批評家協会賞第一回作品賞を受賞するなど、本作は、賞レース4受賞、18ノミネートの快挙を達成。 教師役には個性派俳優ウディ・ハレルソン、母親役に『クローザー』のキーラ・セジウィック、兄ダリアン役に『glee/グリー』シリーズのブレイク・ジェナーが、主人公に寄り添い彼女を見守る「大人になりきれない大人」たちを見事に演じている。親、兄妹、友人、そして‟あの頃の自分”目線で共感する人も多いはず。
映画 『スウィ―ト17モンスター』公開中
公式サイト http://www.sweet17monster.com/
公式Facebook https://www.facebook.com/Sweet17MonsterJP
公式Twitter https://twitter.com/Sweet17Monster
「仏頂面も服のチョイスも無駄な毒舌も所在なさも全部愛しい なかったことにしたかった青春の苦味がドバっと蘇って来て泣けました」 コメント&イラスト:漫画家/イラストレーター オカヤイヅミさん
PROFILE
■西澤彰弘(にしざわ・あきひろ)
東京テアトル株式会社 映像事業部 編成部 部長 1969年8月25日、おとめ座、A型。大学卒業後、1992年東京テアトル入社。 銀座テアトルシネマ、シネヴィヴァン六本木、シネセゾン渋谷、テアトルタイムズスクエアで劇場勤務。 2004年~番組編成担当。(ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、テアトル新宿、シネリーブル池袋、テアトル梅田、シネリーブル梅田、シネリーブル神戸、キネカ大森、新所沢レッツシネパーク、現在9サイト)