- 池ノ辺
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3年、ずっと増収なんですか!素晴らしい。
- 西澤
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東京テアトルはアートハウス専門なんです。
ローカルではロードショウもやってるんですけど、アートハウスとしては日本№1だと常々みんな思っている。
エッジの効いた作品を、ニッチな人にも届けたいし、作家性が好きな観客にも届けたいし、幅広い方に届けたい。
- 池ノ辺
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えらい!(笑)
西澤さんは編成というお仕事ですけど、具体的にはどういうお仕事なんですか?
- 西澤
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編成の仕事は一言でいうと大変です。
- 池ノ辺
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でしょうねぇ。
- 西澤
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東京テアトルの映画館は、劇場ごとにカラーを作っているんです。
ヒューマントラストシネマ有楽町は、30代、40代の女性のお客様が多く、ドラマ中心のアートな映画をかけています。
ヒューマントラストシネマ渋谷は、『スウィート17モンスター』のような青春映画もやりますけど、普段はホラーやサスペンス、B級映画、エッジの効いたアートハウスとか、特集上映が得意な劇場なんです。
片やシネ・リーブル池袋はアニメ中心で、若い観客が多い。
テアトル新宿は今や邦画の聖地と化しています。
- 池ノ辺
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キネカ大森は名画座ですよね。
東京以外では?
- 西澤
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僕は関西の編成も見ているんですけど、テアトル梅田、シネ・リーブル梅田、シネ・リーブル神戸は、文化村さん、シャンテ・シネマさん、シネ・スイッチ銀座さん、イメージフォーラムさん、ユーロ・スペースさんでやるような映画も持ってくる。
新所沢レッツシネパークはロードショーの映画もやっていて、ここはオールジャンルの映画館です。
- 池ノ辺
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劇場ごとにある程度、色が定着しているので、そのラインの作品を見つけて、持ってこなきゃならないんですね。
- 西澤
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そうです。
日本って今や年間、1000本くらいの映画が公開されているんですけど、ちゃんと数えたことはないけど、ざっと、うちの劇場だけで、3分の2以上の作品は公開していると思います。
- 池ノ辺
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うひゃー。
およそ年間600本から700本!
- 西澤
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そうですね。
大変ですよ、それが大変なの。
- 池ノ辺
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だって、それだけいっぱい作品を西澤さんは見なきゃいけない⁉