Apr 25, 2017 interview

第2回:『この世界の片隅に』のように劇場からいいムーヴメントを作りたいんです。

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池ノ辺

3年、ずっと増収なんですか!素晴らしい。

西澤

東京テアトルはアートハウス専門なんです。

ローカルではロードショウもやってるんですけど、アートハウスとしては日本№1だと常々みんな思っている。

エッジの効いた作品を、ニッチな人にも届けたいし、作家性が好きな観客にも届けたいし、幅広い方に届けたい。

池ノ辺

えらい!(笑)

西澤さんは編成というお仕事ですけど、具体的にはどういうお仕事なんですか?

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西澤

編成の仕事は一言でいうと大変です。

池ノ辺

でしょうねぇ。

西澤

東京テアトルの映画館は、劇場ごとにカラーを作っているんです。

ヒューマントラストシネマ有楽町は、30代、40代の女性のお客様が多く、ドラマ中心のアートな映画をかけています。

ヒューマントラストシネマ渋谷は、『スウィート17モンスター』のような青春映画もやりますけど、普段はホラーやサスペンス、B級映画、エッジの効いたアートハウスとか、特集上映が得意な劇場なんです。

片やシネ・リーブル池袋はアニメ中心で、若い観客が多い。

テアトル新宿は今や邦画の聖地と化しています。

池ノ辺

キネカ大森は名画座ですよね。

東京以外では?

西澤

僕は関西の編成も見ているんですけど、テアトル梅田、シネ・リーブル梅田、シネ・リーブル神戸は、文化村さん、シャンテ・シネマさん、シネ・スイッチ銀座さん、イメージフォーラムさん、ユーロ・スペースさんでやるような映画も持ってくる。

新所沢レッツシネパークはロードショーの映画もやっていて、ここはオールジャンルの映画館です。

池ノ辺

劇場ごとにある程度、色が定着しているので、そのラインの作品を見つけて、持ってこなきゃならないんですね。

西澤

そうです。

日本って今や年間、1000本くらいの映画が公開されているんですけど、ちゃんと数えたことはないけど、ざっと、うちの劇場だけで、3分の2以上の作品は公開していると思います。

池ノ辺

うひゃー。

およそ年間600本から700本!

西澤

そうですね。

大変ですよ、それが大変なの。

池ノ辺

だって、それだけいっぱい作品を西澤さんは見なきゃいけない⁉