Apr 08, 2017 interview

第6回:3D、4Kそして『3月のライオン・聖地巡礼VR』っていうVR映像も作りました。

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谷島

今、僕は過去の作品の4K化をやっているし、去年はバーチャルリアリティー、VR映像を作ったんですよ。

『3月のライオン・聖地巡礼VR』です。

新しい技術に対して、どうヴィヴィットにプロデューサーとして反応するかというのを一つの命題として持っています。

池ノ辺

でも、世の中にとっては早いかもしれないじゃないですか。

あえて挑戦するわけですね?

谷島

そう。

デジタルの恩恵は果てしないし、技術革新に少しずつ対応していかないと。

今は時代の流れが速いから。

まずは誰よりも先んじてやってみる、です。

池ノ辺

私ね、申し訳ないけど3Dの映画にあまり興味がなくて(笑)。

谷島

わかるよ、それは。

池ノ辺

だから、谷島さんがなぜ3Dをやっているのか訊きたかった。

谷島

いくつか理由があるんですけど、僕らが子どもの時は、赤青メガネで見る3Dにワクワクしたので、「3D映画って楽しい!」という思い込みがあったんです。

それがデジタル技術の進化と共に、くっきりとしたカラー映像で昔と違う鮮やかな3Dが見られるようになった。

飛び出す映画を作りたい!って、すかさず“3次元映像”に飛び付きました。

で、2009年、『アバター』の公開より前に、日本はもとよりアジア圏初の3D映画となった『戦慄迷宮3D』を、『JUON』で全米ナンバーワンに輝いた清水崇監督と作ったんです。

池ノ辺

ワクワクした感情を提供してくれるのが3Dだったと。

谷島

『タワーリング・インフェルノ』は2Dだけども138階に自分がいるような感覚がある。

映画の中に観客がいかに入っていくか、スクリーンに“没入”していくか、という意味で、3Dは映像的に言うと究極、これ以上ない体感映画だと思っているんです。

2次元からひとつ増える3次元、それを使い熟す楽しさって、堪らないですよ。

2Dが遠く及ばない、崇高な映像と低俗な発想が共存する贅沢で神秘な世界、第3の映像革命なんです、3Dは。

池ノ辺

谷島さんの原点だ!

『くるみ割り人形』はうちで予告編やったじゃないですか。

どうして昔の作品を3Dにしてもう一度やろうとしたんですか?