Jun 18, 2019 interview

可愛い役は自分に近い?吉田鋼太郎、お茶目な役への共感ポイント&演技論を語る

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お茶目で可愛い役柄は自分と近い?

――多忙だと思いますが、お休みの日は何をされているんでしょうか?

休みの日はたいてい家で動画配信サイトなどで映画を観ています。基本、映画が大好きなので、同じ作品を何度も観たり、昔の作品も観ます。乱読ならぬ“乱観”ですね(笑)。最近観た作品で印象に残っているのは、スティーヴン・スピルバーグの『レディ・プレイヤー1』(18年)。感動しました。バーチャルと現実の世界が描かれるので、今回の映画とも通じるところがありますよね。VRの世界にかっこいい戦士の女の子がいるんですけど、彼女は「現実の自分はこうじゃないから、実際に会っても私のことは好きにならない」って主人公の男の子に言うんですよ。でもラストで、現実世界のちょっと冴えないその女の子に会ったとき、ちゃんと好きになるところが、さすがスピルバーグだと思いました。人間は血の通った者同士の関係がちゃんとしていないとバーチャルの関係も成立しないよというテーマが面白かったです。

――吉田鋼太郎さんといえば、舞台を中心に活躍されていて重厚で本格的な役者というイメージですが、近年は、失礼ながら、可愛いと思ってしまうような役柄も演じられていますよね。

「おっさんずラブ」(18年)とかね。

――はい。「東京センチメンタル」(14~18年)とか。そういう“可愛い”というイメージについてどう思われているのか気になっています。

『マクベス』だったり『リチャード三世』だったり、シェイクスピアの舞台をやるじゃないですか。ああいうお芝居は頑張って演じないとダメなんですけど、お茶目で可愛い役は、自分にもおそらくそういう部分があるので、演じていて楽しいですし、そういった部分を出せる場をいただけたのは僕としてはすごく嬉しいこと。喜んでいます。

――ご自身に近い部分もあるんですか?

だいぶありますよ。

――例えばどんなところでしょうか?

「おっさんずラブ」とか「東京センチメンタル」もそうですけど、好きな人ができてもなかなか告白できずにウジウジするとか、隠れて写メを撮ったりとか(笑)。カメラロールに溜まった写真をニコニコしながら見るとか、共感できます(笑)。

――「おっさんずラブ」では、吉田さんが演じられた役名を取って「武蔵の部屋」という公式インスタグラムがあって、田中圭さんが演じたはるたんを隠し撮りしているという体で更新されていますよね。

僕自身も、あまりかけ離れてはいないと思います(笑)。