秋⽥書店「週刊少年チャンピオン」にて連載された⼩沢としおの同名コミック「Gメン」を映画化。本作は、喧嘩にめっぽう強いが⼥性にモテない⾨松勝太が、“⼈⽣初の彼⼥が欲しい !! という⼀⼼で転校先の問題児集団「G組」のクラスメイト達と⼀致団結していく⻘春エンターテインメントだ。
主⼈公・勝太を演じるのは映画初主演となる岸優太。監督は『劇場版 おっさんずラブ 〜LOVE or DEAD〜』や映画『バイオレンスアクション』などを⼿掛ける瑠東東⼀郎。男同⼠の熱い友情をメインに、勝太のラブロマンスや⼥性達の活躍も描かれる『Gメン』で、レディース集団【多摩⿊天使 ( ブラック・エンジェル ) 】のヘッドでヒロイン【上城レイナ】(以下レイナ) を演じるのが恒松祐⾥だ。
近年ではNetflixオリジナル「今際の国のアリス」シーズン2や、韓国の⼤ヒット映画を舞台化した「パラサイト」にも出演し、際⽴つ演技⼒で役を印象付ける彼⼥に、演技の⾯⽩さや作品作りに対する姿勢を聞いた。
特攻服は特注で作ってもらった
――演じられた【レイナ】は性格的にも、私たち⼥性が共感するキャラクターだと思いました。お話を頂いた時、どう感じましたか。
「レディース集団のヘッド役」というお話を最初に聞いたので正直“どういうこと?”って思いました(笑)。“【レイナ】は怖くていかつい⼦なのかな?”って思って原作漫画と脚本を読みました。読んだら全然そんなことはなくって、凄く純粋でまっすぐな優しい⼥の⼦でした。“【レイナ】というキャラクターをこの濃いキャストの中でどう⾊濃く演じればいいんだろう?”と思いソワソワしながら本読みに⾏ったことを覚えています。
――本読みに参加して掴んだものはありましたか。
【レイナ】はヒロインということもあり、基本的には受け⾝なんです。濃いキャラクター達から発せられたものをその場で受け取る。瑠東東⼀郎監督からは「お芝居をしすぎないで」と⾔われました。
――確かに皆さん濃かったですね。
濃いですよね。でも、それが⾯⽩いんです。
――⾐装のリクエストなどされたのですか。
特攻服は特注で作って頂いたんです。私はピンク⾊が⼤好きで持って帰って普段着として着たいくらい、凄くカッコ良くて⼤好きな⾐装でした(笑)。
映画の中では岸優太さん演じる【⾨松勝太】と【レイナ】の恋模様も描かれています。【レイナ】は⼩野花梨さん演じる【チーコ】のアドバイスをうけて【勝太】とデートするときに露出度の⾼い服、凄く可愛らしい服などよく服装を変えているんです。とあるデートの服装をどうしようかと相談していた時に私が「特攻服はどうですか?」と提案したら、瑠東監督が「それにしよう!」と快諾してくださって。特攻服でのデートは監督のお陰でとても印象的なシーンになりました。
私の中で特攻服を着ている時の【レイナ】が⼀番彼⼥らしくて、活き活きしているんです。私自身も特攻服を着ている時が⼀番【レイナ】らしく居ることが出来ましたし。希望が通り、あの⾐装に決まって本当に良かったと思っています(笑)。【レイナ】も【勝太】も純粋でまっすぐであるがゆえに不器⽤で上⼿く⽴ち回れない。だからこそすぐにはお互いの気持ちを⾔い合えないんです。2⼈が向き合うシーンで【勝太】は勝太らしい格好で【レイナ】もレイナらしい格好です。あの⾐装にはお互いに⾃分⾃⾝の姿で語り合うというメッセージも込められています。
――【レイナ】も⾁弾戦に参加するアクションシーンもありましたね。
アクションは凄く好きです。前半で繰り広げられるレイナの姉をいじめた⼈たちに対して戦うアクションは当初から決まっていたんですが、後半の天王会との戦いでは元々アクションは台本に無かったんです。それを瑠東監督が「今際の国のアリス」で私がアクションをしていたのを知って、追加してくださいました。あのシーンはオールナイトで撮影をしていたので本当に⼤変で‥‥。結果的に私のアクションシーンは早朝でしたから、“そこまで頑張らないと”と思ってずっと気合を⼊れて頑張って演じました。
――つまり、脚本通りだと【レイナ】の後半のアクションはなかったのですね。
原作ではそうだったかもしれませんが、最近は戦うヒーローの⼥の⼦も多いですよね。助けられるだけではなく、【レイナ】もレディースのヘッドですから強いはずです。“⾃分でも戦う”というシーンがあることで【レイナ】の強さをより⾒せられるようになったと思います。