Dec 12, 2023 interview

福原遥インタビュー 自分の今後の向き合い方を改めて考えさせられた作品『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』

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汐見夏衛氏のベストセラー小説を映画化した『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』。本作は福原遥さん演じる現代の女子高生が、ある日、目覚めると1945年の戦時中の日本に居て、特攻隊の青年と恋に落ちるというラブストーリーです。原作者の汐見さんが戦争を知らない若い世代に「戦争の悲しみを伝えたい」という思いから生まれた物語は、福原さんとW主演の水上恒司さんを筆頭に、伊藤健太郎さん、嶋﨑斗亜さん、上川周作さん、小野塚勇人さんが特攻隊員役として出演、更に出口夏希さん、松坂慶子さん他、豪華な顔合わせとなっています。今回は本作で、運命に翻弄される主人公を演じた福原遥さんにお話を伺います。

―― 本作『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』の現場での経験はいかがでしたか。

本当に勉強になりました。演じることや作品への責任感みたいなものを強く感じて、自分の今後の向き合い方を改めて考えさせられた作品になりました。経験出来て本当に良かったです。

―― そう思われた理由はなんですか。

自分が演じた役に対する責任や役作りもそうですが、シーンの1つ1つに対してもっと考えていかないといけないし、監督と話し合ったり、時には意見を言うことは大事だと思いました。戦争を知らない現代の女子高生が戦時下の特攻隊員に恋をするという、ストーリー的にもすごく難しい作品でしたので、理解するのに苦労した部分も実はたくさんありました。それらをどれだけ自分の中に落とし込んでリアルにしていくかというのがとにかく難しくて、悔しい想いがありました。

―― 成田洋一監督とは、役について話し合いをよくされたのですか。

成田監督は「任せます」と仰ることが多かったので、それが逆にプレッシャーに感じることもありましたが、それが今後の自分の引出しにもなるとも思いました。百合のその時々の気持ちをリアルに出せるように考えなければいけなかったので難しかったですが、1つ1つの行動のきっかけになる感情を考えながら、責任を持って演じられる力が少しついたのではないかと思っています。

―― 確かに【特攻隊員】=「おなかペコペコ隊」を含む食堂に集う皆さんはその時代に生きていた役で、その中に1人だけ時代の違う人物として入るのは大変ですよね。

本当に難しかったです。でも【佐久間彰】役の水上(恒司)さんと撮影前に、役についての方向性や「このシーンはこういう気持ちでやっていきたいね」とか一緒に確認し合って話すこともできたので、本当に心強かったですね。 

―― 福原さんは、思えば6歳からお仕事をされていて、これまでの芸能生活を振り返ってみていかがでしたか。

あっという間でした。声優もモデルも女優もですが、本当に多くの経験をさせて頂きました。お仕事自体が自分の人生そのものだと思いますね。でも本当にまだまだだし、お芝居が楽しいので“もっと頑張っていきたい”と思っています。

―― お芝居が楽しいと思ったタイミングはいつですか。

そうですね、年々どんどん楽しくなってきています。でも悔しいと思うことも多いので、それが活力になっています。“もっと頑張りたい”ととにかく日々思っています。