Sep 01, 2022 interview

南沙良インタビュー 毎シーンごとに役柄との共通点を探しながら演じた『この子は邪悪』

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「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2017」で、準グランプリを受賞した片岡翔監督によるオリジナル脚本が、この度、映画に。第42回ポルト国際映画祭ではファンタジー部門にて審査員スペシャルメンションを受賞した映画『この子は邪悪』は、心理療法士の父とマスクを被った妹と暮らす心に傷を負った少女【窪花】を主人公にした謎解きサスペンスです。

主演は『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(公開:2018年)で数々の新人賞を受賞し、「ドラゴン桜」「鎌倉殿の13人」などで注目を集める、女優の南沙良。【花】と親しくなる【四井純】を演じるのは、なにわ男子の大西流星。さらに【花】の両親を玉木宏と桜井ユキが演じています。

今回は主演の南沙良さんに撮影での思い出や、ご自身のことを伺いました。

南沙良インタビュー 毎シーンごとに役柄との共通点を探しながら演じた『この子は邪悪』
南沙良インタビュー 毎シーンごとに役柄との共通点を探しながら演じた『この子は邪悪』

―― 出来上がった作品を観て、どんな感想をお持ちになりましたか。

台本を読ませて頂いた時よりも現場で実際にお芝居をしていたものが、より濃く映っていました。より不穏さが増していて、映画を観ていて面白かったです。マスクとか美術も凄いです。壁には色々な種類のマスクが飾られていました。セットも凄く凝っていて、私は好きでした。しかもマスクを被る妹・月(ルナ)の部屋とかもベッドから色合いまで凄く可愛いんです。でも撮影時は夏であの部屋が一番暑かったです(笑)。

―― 妹【月(ルナ)】役の女の子との共演シーンが多かったですが、どのように過ごされていたのですか。

カメラが回ってない時は、本当に他愛のない話をしていました。彼女も私と同じで最初は凄く人見知りな感じだったんですが、途中から鼻歌とかも歌いだして、いっぱいお喋りをするようになりました。それに暑がっている私を気遣って、休憩中は「大丈夫?」と言いながらハンディ扇風機で風を送ってくれたりもしてくれていたんです(笑)。

南沙良インタビュー 毎シーンごとに役柄との共通点を探しながら演じた『この子は邪悪』

―― 片岡翔監督のお父様が人形館を営んでいたことから、“人形”=“マスク”に変化したと聞いて、“この映画には片岡監督のこだわりが随所にあるんだ”という印象を強く持ちました。現場での印象はいかがでしたか。

毎シーン、毎シーン、撮影前に「沙良さん、【花】は今、こういう心情だよね」と片岡監督が声を掛けて下さるんです。それが私としては凄くありがたかったですし、演じやすかったです。

―― 今回演じられた【窪花】役はどう演じましたか。

私は役を演じる時、役の中に自分と似ている部分、共通点を探しながら演じています。共通点がない場合でも台本を読んだ時に“その気持ちがわかる”みたいな部分を見つけながら演じていくんです。

【花】の場合、理解出来る部分が少なかったのですが、私がもし同じ立場だとしたら【花】と同じように動くと思うんです。私も不信に思ったら調べてしまうと思います、誰でもそうですよね(笑)。 

―― 私が南沙良さんを知ったのは三島有紀子監督の『幼な子われらに生まれ』(公開:2017年)と、湯浅弘章監督の『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(公開:2018年)になります。あの時から「凄い女優さんが出て来た」と思って、興味深く観ていました。演じるうえで心掛けていることはありますか。

あまり考え過ぎないようにしています。考えることが苦手で、考えると逆に出来なくなってしまうんです。フラットというか、台詞だけ頭の中に入れて、現場で相手からもらったものに対して役を通して自然と出て来たものが素敵なものだと思っています。だからこそ、なるべくフラットでいられるようにしています。

―― つまりその場で感じることを大事にされているのですね。色々な人との出会いの中で印象に残っている言葉や大切にしている言葉はありますか。

それこそ三島有紀子監督の言葉です。三島監督の作品に初めて出演させて頂いたのは『幼な子われらに生まれ』(公開:2017年)になります。女優デビューした作品でもあり、私はどうしたらいいのか、まったくわからなかったんです。その時、三島監督が「お芝居をしなくていい。相手からもらったものに対して思ったことを素直に出せばいいだけだから」と言って下さったんです。その言葉を今でも大切にしています。

南沙良インタビュー 毎シーンごとに役柄との共通点を探しながら演じた『この子は邪悪』