Sep 19, 2020 interview

豊川悦司と國村隼が語る、映画『ミッドウェイ』撮影裏話

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――豊川さんは、エドウィン・レイトン少佐役のパトリック・ウィルソンさんと英語で会話をするシーンがありますが、撮影時の思い出を教えて下さい。

豊川:あのシーンは撮影初日だったので、結構プレッシャーがありました。テイク数も結構撮って、本当に色々な角度から撮るので“こんなにもテイク数を重ねる人なんだ”って思うぐらいで大変でした。

――長めに撮られていたシーンでしたよね。

豊川:多分、監督の中でもとても大事なシーンだったんでしょうね。日本人とアメリカ人が話すのは唯一あのシーンだけなので、冒頭のプロローグとして監督の想い入れもあったみたいです。

――演出に関しての印象を教えて下さい。

豊川:自由にやらせてくれるんです。“とにかく最初に自由にやってくれ”って、それで自由にやっていたら、結果的に自由にやったまま撮り出したって感じでした(笑)

國村:彼らは基本“こうしろ、ああしろ”って絶対に言わないです。エメリッヒ監督の場合はCGシーンだったら“出来上がりをこうしたいんで、動きとしてはこうなります、それを頭に入れておいて下さい”って言うくらいでした。日本でも基本そうですけど、監督って事細かに俳優に“こうしろ、ああしろ”ってあまり言わないんですけど、特に彼らは言わないです。

――マーティン・スコセッシ監督もそうだと聞きました。

國村:以前、リドリー・スコット監督(『ブラック・レイン』出演時)に言われたことですが“いいか、現場でのパフォーマンスというのは、それをするのはあなたたちなんだ。僕はそれを撮る方。その役のイメージも含め全てちゃんとあなたが用意して、あなたがカメラの前でパフォーマンスを見せてくれないとね”って。だから彼らは私たちの演技をひたすら待っているんです。

――印象に残っている撮影シーンはどこですか?

豊川:スタジオでの撮影が多かったのですが、ロケにも出たんです。日本の設定でモントリオールの中心街の凄く大きな道路を閉鎖して、エキストラが100人ぐらい居たのかな?皆が日本の恰好をして中には金髪の人も居ましたが(笑)その道を僕が車に乗ってきて浅野(忠信)君が演じる山口少将が出迎えて、中に入って行くシーンを撮影したんです。本当に大掛かりな撮影で“凄いな”って思ったんですけど、映画ではほんのちょっとでした(笑)

――凄いですね、100人のエキストラを呼んだんですね。

豊川:たぶんアジア人に見える人達を集めたんだと思います。

國村:本当に色々なところから呼んで来ていて、聞いたことがあるんですが、台詞を貰えるととギャラが上がるらしいです。向こうではそういうユニオンがあって、台詞がなければエキストラ扱い。一つでも台詞があると俳優扱いになってギャラが格段に上がるらしくて、門兵の役とか行動一回で何ドルとか厳しい基準があるようです。だから芝居が増えると“やったー!”って凄く喜んでいました(笑)そういうシステムって面白いですよね。

豊川:色々な意味でシビアっていうか細かいですよね。