Mar 04, 2018 interview

知念侑李、主演映画『坂道のアポロン』に込めた想い、自身の“青春”であるジャニーズ愛を語る

A A
SHARE

 

「薫のピアノと僕のダンスは同じなのかな」積み重ねた練習、ジャズならではの難しさと魅力

 

──そういった点では、夢中になれそうなピアノに今作で挑戦されていますよね。

そうですね。普段から弾いていたわけではなかったので、演奏面での心配がすごく大きかったです。なので、撮影に入る前から、空いた時間を使ってずっとピアノを練習していました。慣れないことなのですごく緊張しましたし、大志のドラムがどれくらいまで上達しているかどうかも気になっちゃって…(苦笑)。ある日、大志の練習風景を映像で見せてもらう機会があったんですが、ものすごく上手になっている大志を見て、大きな刺激をもらったと同時に、すごく焦ったんです。撮影に入る前までは、練習は別々だったので、僕の練習風景も大志に刺激を与えられていたらいいなと思っていました。

──練習はどのように行われていたんですか?

映像を見て、指の動きを覚えていきました。でも、ジャズですし、映画の撮影となると、手元だけでなく表情やリズムもしっかり意識して、全身で表現しなくちゃいけないことに気付いたんです。それがすごく大変でしたね。僕は今までずっとダンスをしてきたので、一番自信を持てるのはダンスなんです。そういう意味では、薫のピアノと僕のダンスは同じなのかなと思って、その感覚を持ちながら表現しようと思いました。

──知念さんにとって、ピアノは趣味になりそうですか?

そうですね。といいつつ、弾けるようになったピアノを嫌いになりたくないので、好きな時だけ弾こうと思っています(笑)。今も動画を見て、いいなと思った曲を弾いているんです。いつか上達して、自信を持てたら、コンサートのステージなどで披露できたらいいなと思っています。……上達できたら、ですよ(笑)!?

──楽しみにしています(笑)。それにしても、今作でのセッションシーンは、本当に圧巻でした。

そう感じていただけたなら嬉しいです。セッションする曲はもともと決まっていましたが、即興でセッションするというシーンなので、二人でタイミングを合わせて、アイコンタクトを重ねて作り上げていきました。大志と何度も音を合わせて、「ここで目を合わせよう」って練習して、楽しみながら撮影できました。

──中川さんは、決まっているアイコンタクト以外の場面で目が合うと「キュンキュンした」とおっしゃっていたそうですが…(笑)。

あはは(笑)。「目が合ったらいいな」と思いながら大志を見ていたら、ふと目が合うことが度々あったんですよ。そこは二人だけの空間。たくさんの人がいる中で、二人だけで楽しんでいるという空気感が嬉しくて、僕もキュンキュンしました(笑)。決めていないところで息が合うことを実感できるのが、音楽の魅力なんだなと思います。

──ジャズに魅了されたんですね。

そうですね。ジャズってすごく自由なんですよ。その時のノリや、数小節の中でどれだけ自分をみせられるか、遊べるかというジャンルなので、僕も楽しめるまで弾けるようになりたいと思ったんです。

 

 

──劇中で使われている曲も、誰もが聴いたことのあるような名曲なので、楽しめますよね。

そうなんです。「マイ・フェイバリット・シングス(My Favorite Things)」など、ジャズを全く知らない人でもどこかで耳にしたことのある音楽がたくさん使われているので、劇中曲にも興味を持ってもらえたら嬉しいですね。

──ちなみに、知念さんの“My Favorite Songs”(一番好きな曲)はどんな曲でしょうか。

え! 急に言われて思い付くのは…そうだなぁ…。ZARDさんの「My Baby Grand~ぬくもりが欲しくて~」ですね。メンバーの薮(宏太)と、疲れた時にこの曲をかけて、「やっぱりいいなぁ」って二人で癒されています(笑)。