編集部のおすすめ配信中の海外作品

編集部よりおすすめ作品をご紹介。今年、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞など、多くの部門でノミネートされ話題をさらった海外作品のなかから2作品をピックアップ。キーワードは1970年代。古き良き時代に思いを馳せてください。

『リコリス・ピザ』：青春とはカオスである！ 70年代ハリウッドを舞台におくる

突然だけど、良い青春映画を見ると走り出したくならない？ 僕はなる。そして『リコリス・ピザ』は、個人的に”2022年 走り出したくなる映画No.1″だ。とはいえ、本作を”青春映画”と言い切ってしまうのはちょっと乱暴な気もする。

15歳の少年・ゲイリーが、25歳の女性・アラナに恋をする。が、このゲイリー君、ぜんぜん一途じゃない。魅力的な女性が現れたらあっちへフラフラこっちへフラフラ。

対するアラナも「15歳のガキなんて」と大人の恋を夢見つつも、それに破れてはゲイリーの元へ。その2人に70年代ハリウッド名物のクレイジーなギョーカイ人たちが絡んできて‥‥なんだかもうカオス。

でもいいじゃない、青春ってそもそもカオスでしょ？　というわけでやはり『リコリス・ピザ』は青春映画なのかもしれない。(編集部H)

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配信サイト　Amazon Prime Video / U-NEXT

監督・脚本・撮影：ポール・トーマス・アンダーソン　出演：アラナ・ハイム、クーパー・ホフマン、ショーン・ペン、トム・ウェイツ、ブラッドリー・クーパー、ベニー・サフディ　公式サイト　licorice-pizza.jp
配給:ビターズ・エンド、パルコ　© 2021 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.

『ベルファスト』：何気ない日常の大切さを思い出させてくれる、アカデミー賞受賞作品

北アイルランドの街「ベルファスト」で起きた動乱を背景に、ベルファスト出身の監督ケネス・ブラナーが自身の幼少期の体験を投影して描き上げた半自伝的作品。

作中のカトリックとプロテスタントの宗教的対立は、歴史の1ページとして描かれたが、今見返すと市井の人たちが逃げ惑う姿は、規模は違えど今のウクライナに重なるものがある。

平和な街が争いにより分断されてしまう姿はかえって、何気ない日常の幸せ、家族の大切さを示唆している。
予告映像で使われている楽曲「EVERLASTING LOVE」が効果的で本編でも感動の1シーンになっている。このシーン観るだけでも価値あり。(編集部K13)

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配信サイト Amazon Prime Video / U-NEXT

製作・監督・脚本：ケネス・ブラナー　出演：カトリーナ・バルフ、ジュディ・デンチ、ジェイミー・ドーナン、キアラン・ハインズ、ジュード・ヒル　公式サイト　belfast-movie.com
配給：パルコ、ユニバーサル映画　© 2021 Focus Features, LLC.