Mar 15, 2019 column

最近のNHKのアニメ&オタク系番組が攻めてる!

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NHKの連続ドラマ『トクサツガガガ』が終了した。丹羽庭によるコミックのドラマ化で、特撮オタク(特オタ)である主人公女性がその趣味の中で感じる楽しさと、それを周囲に公言できない葛藤をコミカルに描いた作品だ。いまだ多くのTVドラマや映画では社会不適合者的なステレオタイプのオタク像を持ち込むものもある中、少なくとも僕も含め周囲の年配オタク層には好評で最終回を迎え、続編を期待する声も多い。

4月から放送の連続テレビ小説『なつぞら』は戦後、草創期のアニメ製作の世界に飛び込んだ女性が主人公の作品となる。モデルとなっているのは日本初のカラー長編漫画映画『白蛇伝』(1958年)が製作された頃の発足間もない東映動画(現・東映アニメーション)。これまでの朝ドラを考えると、モデルはあっても史実をそのまま描くわけではない脚色になると思われるが、番組サイトを見ると高畑勲や宮崎駿がモデルと思われる登場人物も紹介されていて、題材や設定の選択もふくめ意外でもあり楽しみでもある。

このようにNHKで「オタク向け的な作品」「オタクカルチャーそのものを題材とした番組」あるいは「そのカルチャー内にいる人を題材とした番組」「受け手であった人たちを描く番組」が相次いでいる。 2017年からだけでも、日本初の国産アニメーションの公開100周年を記念し100年を振り返る一大特番プロジェクト『ニッポンアニメ100』、アニメソング特番『アニソン!プレミアム!』、年末年またぎ特番『あけおめ!声優大集合』、『発表!全ガンダム大投票』などなど数え切れない数のオタク系番組が放送された。 『ニッポンアニメ100』では日本のアニメ100年史や視聴者投票参加型特番などと多岐にわたる展開がされ、さらに周辺企画としてガンダムシリーズの歴史を『歴史秘話ヒストリア』調に紹介した『歴史秘話 ガンダムヒストリア』が放送されたり、ドキュメントや報道番組でもアニメ業界や作品制作の裏側を取り上げることが多い。 今年もGWまっただ中の5月4日に、今度は『マクロス』シリーズを取り上げた『全マクロス大投票』(番組サイト:https://www.nhk.or.jp/anime/macross/)が放送される。現在投票が募集されているが、近年の『Δ(デルタ)』まで含めれば1作目直撃世代である僕らから10代まで、男女幅広いファン層がいるこのシリーズでいったいどのような番組となるのか楽しみだ。先行して3月30日(土)には『歴史秘話 マクロスヒストリア』も放送とのこと。

こうした番組を見たアニメファンの反応は軒並み悪くなかった。むしろかなり肯定的であったと言える。『人気アニメベストいくつ』やアニメソングランキング番組は民放地上波でもたびたび放送されているが、マスを狙いすぎるあまり薄味に寄りすぎている民放のそれらに比べ、意外ではあるが公共放送であるNHKのそれらのほうが濃かった。僕自身、民放やCSなどなどでいくつかのオタク系番組を手がけ、毎度毎度「少しでも濃くしたいなあ…」などと苦心しつつも様々な理由でそれが叶わなかったりしてきたが、それゆえに、作っている人らを羨ましく感じた番組も多々ある。

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