Feb 17, 2017 interview

第7回:映画業界は僕のような転職組でも受け入れてくれる土壌がある

A A
SHARE
ikenobe_banner

池ノ辺直子の「新・映画は愛よ!!」

Season13  vol.07 株式会社 KADOKAWA 映像事業局 邦画・洋画 ディビジョンマネージャー 兼 映像営業部 ゼネラルマネージャー 加茂克也 氏

_DSC4206

映画が大好きで、映画の仕事に関われてなんて幸せもんだと思っている予告編制作会社代表の池ノ辺直子が、同じく映画大好きな業界の人たちと語り合う「新・映画は愛よ!!」 第7回目は、KADOKAWAの加茂克也さん編の最終回です。新作映画のお話やアーカイブのレストア4K化、そして根津甚八さんの遺作となった『GONIN サーガ』のお話なども聞かせて頂きました。

→前回までのコラムはこちら

池ノ辺直子 (以下 池ノ辺)

加茂さんの波乱万丈な仕事のお話も今回が最終回。

KADOKAWAとしては、これからも映画製作に力を入れていく方向性なんですか?

加茂克也 (以下、加茂)

そうですね、KADOKAWAは出版社として素晴らしい小説がたくさんありますから。

原作をどのように映画製作していくのかは、共同配給でやっていくのか、製作だけをやるのか、自社配給2次利用すべてなのかなど、3つのラインがあるので、どう振り分けながらやっていくかという話をしています。

「貞子」もフランチャイズが確立したのでまだまだ展開していきたいし、昨年公開した『聖の青春』みたいにど直球な人間ドラマも作っていきたい、と思う反面、もっと大きい規模の作品も手掛けないといけない。

池ノ辺

そんな作品でいうと『空海-KU-KAI-』がありますよね、これはKADOKAWAのサイト上では邦画の扱いになっていますが、構想5年、そして製作費がな、な、なんと、150億円⁉

これ、KADOKAWAさんの製作なんですよね?

加茂

中国との共同製作です。

中国の映画業界はほんとすごい。

池ノ辺

びっくりしましたよ、KADOKAWAのみで150億円かと。

加茂

今回は、長安の街全部を創っちゃったんですよ。

中国は規模が違う。

池ノ辺

街そのものを? そこで撮影しているんですか?

加茂

はい、撮影は先日、終了しました。

池ノ辺

これはその昔、日本映画で作られた鑑真和尚の一生を描いた『天平の甍』みたいな作品ですか?

加茂

空海というと確かに宗教映画と思われがちなんですけど、これはね、空海の大冒険の物語。

原作を読めばわかるけど、夢枕獏さんの人気ベストセラー小説『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』(角川文庫/徳間文庫)』なんですよ。

池ノ辺」

なるほど、アドベンチャーなんですね! 

空海役の染谷将太君が戦うんですね、飛んだり跳ねたりして。

加茂

そうなんです、『レッドクリフ』とか『ロード・オブ・ザ・リング』の世界、そっちなんです。

池ノ辺

楽しみですね、でも、お金はかかっているから宣伝は大変!