アメリカが世界に誇るモンスター、キングコングが『キングコング:髑髏島の巨神』で復活した! アカデミー賞主演女優のブリー・ラーソンなど豪華な役者陣が出演しているが、サミュエル・L・ジャクソンもまさに彼ならではの演技をノリノリで披露してくれている。そんなサミュエルがジャパンプレミアムイベントなどのために来日したところを直撃インタビュー。本作の魅力について語ってもらった!!
何かに駆り立てられた男を演じた
──これまでのキングコング映画でお好きなものは?
ジャクソン 一番好きなのは1933年の最初のヤツ(『キング・コング』)。当時の革新的な技術で作られたものという意味でも好きだね。今回のキングコングがこれまでの旧作と際立って違っている点をあげると、髑髏島に残っている、ただ一匹の存在で、思春期も迎えてない少年というところだね。
──あれは少年なんですか!?
ジャクソン 体はとてもデカいけどね。今回の舞台を1973年にしたポイントもそこにあって、他の怪獣と対決するころには立派な大人の強敵になってるだろうね。
──今回の『キングコング 髑髏島の巨神』は戦争映画的な要素も入ってますね。
ジャクソン 戦争映画の要素はけっこう入ってるよね。スタッフとして軍事アドバイザーも腕利きの人が加わっていたので助かったよ。
──ジャクソンさんが演じていらっしゃるパッカードは軍人ですが、戦争映画らしさを作品に出すことを意識したんでしょうか?
ジャクソン それは、むしろ意識しないようにしていたな。ヘリコプターがコングと遭遇するシーンは、(『戦場の黙示録』のように)ワルキューレ的なものを期待するだろうけど(笑)。パッカードに関しては、何かに駆り立てられて豪腕で貫く精神を持っている男を演じようと思った。誰もが恐れおののく状況でも冷静に振る舞う司令官を意識したんだ。本作で描かれるのは、出口のないような状態だけど、人類は昔から人間より強い生き物に創意工夫と英知で打ち勝ってきたわけで、こういう危機的状況だって脱することができるんだぞ、ということが伝えられるような指揮官を意識したんだ。
──パッカードは部下を、死体になっても連れ帰ろうとします。
ジャクソン 自分の部下の死を見て、彼らのドッグタグを下げて、彼らのために復讐するんだという非常に強い意思を持っている。そうした復讐の文化は日本の文化と共通するところがあるんじゃないかな。