累計発行部数360万部を超え、2010年に映画興行収入38.5億円を記録した超ヒット作『告白』から12年。数々の傑作を生み出し日本中を震撼させてきたベストセラー小説家:湊かなえが「これが書けたら、作家を辞めてもいい。そう思いながら書いた小説」とまで語った渾身の作品で、累計発行部数120万部を突破した『母性』(新潮文庫刊)が映画化。
ある未解決事件の語り手となる母娘を演じるのは、戸田恵梨香と永野芽郁。さらに、物語に登場するひと際キャラの濃い母娘たちを、大地真央、高畑淳子、中村ゆり、山下リオが熱演。監督を務めるのは人間ドラマの名手、廣木隆一。
第41回バンクーバー国際映画祭にて正式招待作品としてワールドプレミア実施。ガラ・セレクション部門作品として招待された第35回東京国際映画祭では、レッドカーペットや会見を華々しく飾り、ジャパンプレミアでの日本初上映から大反響が巻き起こったほか、先日発表された報知映画賞で作品賞や女優賞など4部門5ノミネート、日刊スポーツ映画賞でも監督賞にノミネートを果たすなど、2022年の映画シーンを大いに賑わせている本作。
この度、ファイナルトレーラーが解禁された。
映像では、東京国際映画祭のレッドカーペットで見せた戸田恵梨香と永野芽郁の麗しいドレス姿や、バンクーバー国際映画祭で大歓迎を受けた原作者・湊かなえが力を込めてコメントする様子、さらに数々の映画祭でのノミネートもずらりと並び、冒頭から本作への圧倒的注目度をまざまざと感じさせる。
のどかで美しい風景と対照的にミステリアスなメロディが響くなか、娘を愛せない母・ルミ子(戸田恵梨香)の「私が間違えていたのです」という独白を皮切りに、愛されたい娘・清佳(永野芽郁)との歪な親子関係、義母(高畑淳子)に理不尽なまでに虐げられる家庭環境‥‥と、不穏な気配が次第に拍車をかけていく模様が映し出される。
「なんで‥‥!」とベッドの清佳を叩くルミ子の今にも壊れてしまいそうな表情や、清佳がルミ子へ投げかける「自殺したって本当なの?」という意味深な言葉、そして首に縄がかかったまま目を瞑り横たわる清佳を呼ぶルミ子の悲痛な叫び‥‥。果たしてこれは事故か、自殺か、殺人なのか!?
まばたきする間もなく挿し込まれる緊張感が溢れ出るな様々シーンからも謎がますます膨らみ、映像の締めくくりには、清佳を愛情たっぷりに強く抱きしめるルミ子と、かたやルミ子に首を絞められる清佳という、同じ出来事のはずなのに180度記憶が食い違った姿が捉えられている。果たして、いったい何が“真実”なのか?この母と娘の姿に惑わされてしまうこと必至。
娘を愛せない母と、母に愛されたい娘、“母性”に惑わされる非常に複雑なこの母娘関係を見事に演じきった戸田と永野の2人には、原作者・湊かなえも「戸田さんの鬼気迫る演技に鳥肌が立ちました。永野さんの表情での演技も素晴らしかったです」と太鼓判を押しているが、役作りにはかつてない苦労を味わっていた。
これまでにないほど理解の難しい役柄だったと振り返っている戸田は「自分で自分のことが分からない、自分自身にも戸惑っている、知らないうちにそうなっていた、なぜそうなったのか分からない、というのが表現できればいいなと思って、その危うさと曖昧さを大事にしました」と語り、対して永野も役への理解を深めていくにあたり戸田の存在が不可欠だったそうで「(戸田さんが)一緒に考えてくださるので心強く、こうだよ!じゃなくて、こういう流れもあるよね、確かにそういう風にも思うよね、と寄り添いながらヒントを一緒に導き出してくれたので、自分自身でもすごく考えながら過ごせませした」と明かす。
本作で初共演を果たした2人が互いに支えいながら見せつけた熱演によって、母と娘の想いのすれ違いがより鋭さを増して映し出され、この食い違いが引き起こす180度逆転する事件の真相やいかに‥‥
映画『母性』は、11月23日(水・祝)より全国公開。
女子高生が自ら命を絶った。その真相は不明。事件は、なぜ起きたのか?普通に見えた日常に、静かに刻み込まれた傷跡。愛せない母と、愛されたい娘。同じ時・同じ出来事を回想しているはずなのに、ふたりの話は次第に食い違っていく‥‥母と娘がそれぞれ語るおそるべき「秘密」—2つの告白で事件は180度逆転し、やがて衝撃の結末へ。母性に狂わされたのは母か?娘か?この物語は、すべてを目撃する観客=【あなたの証言】で完成する。
監督:廣木隆一
原作 : 湊かなえ『母性』(新潮文庫刊)
出演:戸田恵梨香、永野芽郁、三浦誠己、中村ゆり、山下リオ、高畑淳子、大地真央
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2022映画「母性」製作委員会
2022年11月23日(水・祝) 全国公開
公式サイト bosei-movie.jp