Jan 28, 2018 column

80年代アニメの傑作『ザブングル』『イデオン』から戦艦、飛行機まで! 大人がハマる、食玩プラモデルの世界

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ほんの10年ちょっと前まで「ガンプラ以外は売れていない」だの「○○のジャンルは絶滅危惧種」だのとなっていた日本のプラモデル市場。 長らくその停滞状態が続いていたのだが、この数年での『艦これ』や『ガールズ&パンツァー』人気、さらにはコトブキヤの美少女可動プラモデル『フレームアームズ・ガール』の人気により、それまでプラモデルなど手に取らなかった人たちが戦艦や戦車の模型に手を出すようになり、いまや模型市場全体が賑わいをみせ始めている。

加えて、そういったアニメなどをきっかけにする人たちばかりでなく、中高年の「ちょっと趣味を再開してみよう」という“出戻りモデラー”も増えている。

こうした中で「仕事帰りに模型売り場を覗いてみるか」という人もいるかと思うが、ちょっと待って!

実は今、模型売り場の“外”、それもスーパーのお菓子売り場でちょっとしたプラモデルが人気になっているのだ。それも40歳代以上に。 それはいわゆる食玩。おもちゃが入ったパッケージに小さいガムなどが入っているアレだ。最近この食玩で、おもちゃではなくプラモデルを入れた物が数多く出ている…と書くと年配層には昔懐かしいカバヤの『ビッグワンガム』を思い出す人もいるかと思うが、もっと本格的なプラモデルだ。価格も仕様もお手軽で手を出しやすく、40代以上が惹きつけられるマニアックなアイテムセレクションのものも多い。主立った物を紹介してみよう。

航空機や自動車といったものの塗装済み完成品フィギュアの食玩も多くリリースしているエフトイズ(http://www.f-toys.net/)。

このメーカーから出ている戦艦シリーズは小さいながらも楽しいキットだ。現用艦船のシリーズと、大戦時などに使われていた艦船のシリーズがある。 いかんせん食玩であるので船のサイズは小さい。1/2000と1/1250のものがある。が、けして大ざっぱな作りではない。「え?こんなちっこい側面銃座まで別パーツなの?」とか「米粒より小さいパーツが・・・」なんてのが多数あり、その細かさが生み出す完成後の密度と満足度はかなり高い。 艦船模型のハードルであるのは、その細かさ・複雑さ・大きさによる置き場所だ。だが食玩プラモのこのシリーズだと、細かさは初心者でも困らない程度。パーツ数が多くはないので複雑さもない。なによりそのサイズからコレクションがしやすく、一般的な艦船模型のサイズ(1/700)では場所を取り過ぎて難しいが、このサイズなら艦隊を揃えることも可能だ。

このエフトイズの艦船模型は面白い派生シリーズも生んでいる。台座にキャラクターカードをあしらった『艦これ』シリーズ、アニメ『蒼き鋼のアルペジオ』や『ハイスクール・フリート』のシリーズなどだ。『アルペジオ』はあの船体の複雑な紋様も塗装済みとなっているのがうれしい。これらも、このサイズでなら作品に登場した艦船をまとめて集めることが出来る。