Jul 17, 2025 news

「さよなら 君の声を抱いて歩いていく─」スピッツの名曲が奇跡の映画化 映画『楓』

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これまで数々の名曲を生み出し、時代を超えて愛されるバンド・スピッツの楽曲が、デビュー34年にして初めて映画化される。この度、映画『楓』のアナウンスメント映像とファーストビジュアルが公開された。

98年にリリースされた8thアルバム『フェイクファー』の収録曲で、同年にアルバムからシングルカットされた「楓」は、松任谷由実、上白石萌歌、Crystal Kay、Uruなど多くのアーティストにカバーされ、発表から27年が経った現在も幅広い年代に愛され、歌い継がれている。

物語の主人公は、人生のなかで大切な人を失った2人の男女。移り変わる時間とともにそれでも前へ進もうとする2人の姿が描かれていく。

監督を務めるのは『世界の中心で、愛をさけぶ』『ナラタージュ』『劇場』の行定勲。脚本は『ソラニン』『東京リベンジャーズ』の髙橋泉が担当する。さらに、緑豊かな山々、湖、星空など、自然の美しさが魅力のニュージーランドでのロケーションが、本作を彩る。

【コメント】

▼行定勲(監督)
この映画は喪失から立ち直れない人々を描く物語です。人間の美しさだけでなく愚かさや身勝手さが露呈するのが恋愛だ。だから、ひとりでは生きていけない弱さや狡さがそこに介在する。楓の花言葉には、『調和』『美しい変化』『大切な思い出』『遠慮』とあります。私は『遠慮』をこの物語の核にして恋愛を描きたいと思いました。人の為に自分の気持ちを遠慮させて相手のことを想う男。その想いに気付きながらも、失くした最愛の人のことを想い続ける女。20年前に『世界の中心で、愛をさけぶ』を作った。あの映画は失った人を心に、再び歩き出すことを決意したラストだった。それから20年後に、スピッツの名曲にインスパイアされた再生の物語に携わるという巡り合わせに胸を熱くしている。

▼井手陽子(プロデューサー)
スピッツの「楓」は、決して色褪せることなく、多くの人に長く愛され続けている名曲です。私にとっても、人生を通して聴き続けてきた曲といっても過言ではありません。年を重ね、別れを経験するたびに、いつも自分を未来へと導いてくれました。 “楓”の花言葉には、『調和』『美しい変化』『大切な思い出』『遠慮』の意味があります。人生には、多くの別れがあり、喪失は誰もが経験するでしょう。その悲しみは、すぐに癒えることはない。それでも、季節は変わらず巡っていく。流れる時間の中で、様々な感情が複雑に交差する。忘れられない、忘れたくない想い。新たに生まれる想い。純粋すぎるがゆえ、ときに残酷な想いを抱え、人はどう生きていくのか。大切な思い出を胸に、美しく変化する男女の想いを描けたらと思いました。「楓」から生まれたこの映画が、誰かの人生に寄り添い、未来への希望となることを願います。

映画『楓』は、2025年12月19日(金)より全国公開。

作品情報
映画『楓』

スピッツによる楽曲「楓」を原案に、行定勲監督・髙橋泉脚本のもと映画化。

監督:行定勲

原案・主題歌:スピッツ「楓」(Polydor Records)

配給:東映/アスミック・エース

©2025 映画『楓』製作委員会 

2025年12月19日(金) 全国公開

公式サイト kaede-movie.asmik-ace