20世紀のイタリア文学の巨匠チェーザレ・パヴェーゼ原作、第77回ロカルノ国際映画祭ピアッツァ・グランデ部門出品作、映画『美しい夏』のティザー予告映像とティザービジュアルが公開された。

1938年、田舎からトリノに出て、お針子として洋裁店で働く16歳の少女ジーニアは、3つ年上の美しく自由なアメーリアと出会う。画家のモデルとして生計を立てる彼女によって芸術家たちが集う新たな世界への扉を開かれ、ジーニアは大人の階段を上り始める。思春期真っただ中のジーニアと、既に自立した女性としてたくましく生きるアメーリアの2人が、互いの姿に自分の未来/過去を映しながら、徐々に惹かれ合っていく。
イタリア最高峰のストレーガ賞を受賞するなど、イタリア文学界を代表する巨匠チェーザレ・パヴェーゼが1940年に執筆し、長く読み継がれて来た代表作「美しい夏」がついに映画化。繊細な映像美と情緒的な語り口で知られるイタリアの女性監督ラウラ・ルケッティが、自身が若い頃に出会って以来、心に残り続けて来た傑作小説を、物語のベースはそのままに、現代の観客がより近しさを覚える感覚・感性を各登場人物に吹き込んで翻案し、青春の輝きと残酷さを見事に捉えた瑞々しい珠玉作を生み出す。
ジーニア役を等身大に演じたのは、『墓泥棒と失われた女神』でジョシュ・オコナー演じる主人公アーサーの恋人役を演じた、アリーチェ・ロルヴァケル作品のミューズ、イーレ・ヴィアネッロ。一方、圧倒的な美とカリスマを放ち観客の目を釘付けにするアメーリアを演じたのは、注目の新星ディーヴァ・カッセル。かのモニカ・ベルッチとヴァンサン・カッセルを親に持つ彼女は、2022年までドルチェ&ガッバーナの香水のキャンペーン・モデル、2024年からはディオールのアンバサダーを務めた。早くからその美貌がファッション業界で注目されていた彼女は、本作で女優として本格演技に初挑戦し、2025年3月から配信が始まったNetflixシリーズ『山猫』では、ルキノ・ヴィスコンティの名作映画でクラウディア・カルディナーレが演じた役を演じ、話題をさらった。
映画『美しい夏』は、2025年8月1日(金)より全国順次公開。

監督・脚本:ラウラ・ルケッティ
原作:「美しい夏」チェーザレ・パヴェーゼ作 河島英昭訳(岩波書店)
出演:イーレ・ヴィアネッロ、ディーヴァ・カッセル
©2023 Kino Produzioni, 9.99 Films
2025年8月1日(金) YEBISU GARDEN CINEMA、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開