コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第96回
安藤なつは女優として、カズレーザーはクイズ王として、それぞれの道も見出している、お笑いコンビのメイプル超合金が、6月15日にワーナー試写室で行われた、映画『キング・アーサー』の公開直前イベントに出席した。
「臨場感が凄かった」「爆発音が凄い」と、真面目に映画の感想を述べる安藤に対し、「なるほど」「なるほど」と適当な相槌を打ちながら、「日本人が一人も出てこなくてそこが驚きでした。みんな彫りが深いのが見どころですね」と、さらに適当な感想を述べるカズだった。
なお、本作の主人公が、王の子でありながらスラムで育った青年ということで、売れない時代の貧乏生活について振り返っていた2人。
安藤は「オーディションが重なったりして、バイトもできない状況がありましたね。あと、一週間連続で納豆ご飯とか。米は親に送って“頂いてた”ので。それでもちょっと太るっていう(笑)。やっぱり米のせいですかね?」と、照れ笑いを浮かべていた。
一方のカズは「金がなかったんで、日本を代表するスラム、中野坂上に住んでました。しかも、事故物件とかに住んでたんですよ。6畳1間で1万7000円くらいの所に。前の方の“アト”がシミとして残ってたりして。畳を替えるのに5000円かかるって言われて、シャレになんないじゃないですか。5000円なんて、ワンカップ大関が無限に飲めますよ」と、当時の年収がゼロだったことも明かしていた。
また、『倒したい先輩』について聞かれたカズは「スギちゃんの首を取ってやりたいですね。ワイルドすぎて自然と首が落ちちゃってますけど(笑)」と、所属事務所サンミュージックの先輩を痛烈にディスると、さらに大先輩であるカンニング竹山については、その“イス”は欲しくないとしながら「インテリタレントとして、宮崎美子さんを倒したいです。宮崎さんを倒して、コニカミノルタのCMに出たい」と、芸人ではなくクイズ王としての野望をのぞかせていた。
その後、会場には元プロ野球選手の元木大介が登場し、映画で登場する“主人公だけが抜ける聖剣エクスカリバーが刺さった岩”をイメージした背筋力計を使用して、3人で「背筋力勝負」を行った。 1人目のカズが「140kg」という高い数値をいきなり叩き出すと、安藤(103.5kg)と元木(126kg)を圧倒し、見事勝利。 敗者の2人は、聖剣エクスカリバーならぬ「エ“ケツ”カリバー」でケツバットの刑に処されたのだった。
映画『キング・アーサー』(ワーナー配給)
映画『キング・アーサー』(ワーナー配給)は、アーサー王伝説をモチーフに、王の子でありながら路地裏のスラムで育った青年が、伝説の聖剣エクスカリバーを手にし、救世主として語り継がれる存在へと成長していく姿を描いたアクション・エンタテインメント作品。
監督:ガイ・リッチー 脚本:ジョビー・ハロルド、ガイ・リッチー、ライオネル・ウィグラム 出演:チャーリー・ハナム、アストリット・ベルジェ=フリスベ、ジャイモン・フンスー、エイダン・ギレン、デヴィッド・ベッカム、エリック・バナ、ジュード・ロウ ほか