映画『新聞記者』で⽇本アカデミー賞優秀監督賞を受賞し、『最後まで行く』の公開も控える藤井道⼈監督が「村」という閉ざされた世界で⽣きる⼈々のリアルな姿を圧倒的な映像美と世界観で描き、同調圧⼒、格差社会、貧困、社会構造の歪みなどの現代⽇本が抱える闇をあぶり出す、衝撃のサスペンス・エンタテインメント、映画『ヴィレッジ』。
本作では、俳優⼈⽣を捧げて「覚醒」したとも言われる熱演を⾒せる主演・横浜流星や、物語の芯を成す⼤役を担った⿊⽊華など、若⼿実⼒派俳優が存分にその⼒を発揮。彼らが魅せる表情は観る者の魂を揺さぶり、⼈々を物語の奥深くへと導いていく。
さらに⽇本映画界を代表する名優たちが勢揃いし、「村」に⾒え隠れする闇を体現するかのような怪演を見せる。
霞⾨村村⻑、修作を演じるのは、藤井組初参加となる、古⽥新太。伝統的な“薪能”を継承し、夜霧が漂う美しい霞⾨村に、半ば強引にゴミ処理施設を誘致。そのゴミ処理施設を利⽤してヤクザの丸岡と結託し、不法投棄にも⼿を染めていく。
修作の息⼦、透役には、Netflixシリーズ「サンクチュアリ -聖域-」など話題作への出演が続く、⼀ノ瀬ワタル。⽗の権⼒を笠に好き放題、全てを思い通りにしようと⼒任せに⽣きる透を演じる。常に弱い者を⾷い物にするその姿は、傍若無⼈で⾝勝⼿が過ぎ、問題を起こしてばかり。そんな息⼦を⽗である修作も⾒限っており、透もまたその様⼦に勘付いている。
⼀ノ瀬は、もともとプロの格闘家。沖縄やタイでの修⾏を経て培われたガタイの強さは俳優業にも活かされており、本作でも、重要なアクションシーンを⾒事に演じ切った。優を演じる横浜とのアクションとなった重要なシーンを「僕もキックボクシングをしていたし、横浜さんも空⼿の世界チャンピオンで「何も遠慮せずに来てください」と全部を受け⽌めてくれて。安⼼感もあってすごくやりやすかったです。チーム⼀丸となって実践できたシーンです」と振り返った。
修作の母で、代々村⻑を継いできた⼤橋家の絶対的権⼒者である、ふみ役には、ベテラン女優、木野花。病を患い、ほぼ寝たきりという状態でありながら、今もその存在は村の中で絶⼤な⼒を誇る。実は、能の舞⼿としても優秀だった修作の弟、光吉(中村獅童)を村⻑にしたいと考えていた過去があり、現村⻑で光吉の兄である修作も、⺟・ふみの顔⾊を常に伺い、萎縮している。
ゴミ処理施設を使って不法投棄を⾏う、ヤクザの丸岡役を演じるのは、杉本哲太。村⻑の修作の弱みにつけ込み、借⾦を抱えた⿓太(奥平大兼)らをゴミ処理施設に斡旋。借⾦のカタに不法投棄を⾏わせる。優の⺟、君枝も丸岡から多額の借⾦を抱えており、丸岡は優に同情しながらも、⺟⼦ともども⾷い物にしていく。
ギャンブルに溺れ、多額の借⾦を抱える優の⺟、君枝役には⻄⽥尚美。優と同様、過去のある事件によって村中から蔑まれ、冷たい視線にさらされ続けた結果、精神を病んで酒とギャンブルに溺れて⾃分を⾒失っており、優に対して懺悔の想いを抱えながらも現状を打開することができず、丸岡からの借⾦を重ねてしまう。
そのほかに奥平⼤兼、作間⿓⽃、中村獅童、淵上泰史らが脇を固め、重厚な⼈間ドラマが展開される。
映画の変⾰者として絶えず『新聞記者』などの注⽬作を世に贈り出してきた故・河村光庸プロデューサーの遺志と遺伝⼦を受け継いだスタジオ・スターサンズの制作チームと藤井道⼈監督が生み出した、新たな傑作に期待が高まる。
映画『ヴィレッジ』は4月21日(金)より全国公開。
夜霧が幻想的な、とある日本の集落・霞門村(かもんむら)。神秘的な「薪能」の儀式が行われている近くの山には、巨大なゴミの最終処分場がそびえ立つ。幼い頃よりこの村に住んでいる片山優は、美しい村にとって異彩を放つ、このゴミ処理施設で働いているが、母親が抱えた借金の支払いに追われ、ゴミ処理施設で働く作業員に目をつけられ、希望のない日々を送っていた。そんなある日、幼馴染の美咲が東京から戻ったことをきっかけに物語は大きく動き出す‥‥。
監督・脚本:藤井道人
出演:横浜流星、黒木華、一ノ瀬ワタル、奥平大兼、作間龍斗、淵上泰史、戸田昌宏、矢島健一 、杉本哲太、西田尚美、木野花、中村獅童、古田新太
配給:KADOKAWA/スターサンズ
©️2023「ヴィレッジ」製作委員会
2023年4月21日(金) 全国公開
公式サイト village-movie.jp