Jan 18, 2022 interview

米倉涼子×綾野剛×横浜流星が語るNetflixシリーズ「新聞記者」の衝撃と初共演の想い

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Netflixならではの現実を撃つテーマと、豪華な顔ぶれで贈る「新聞記者」。2019年公開の映画版の記憶も新しい中、米倉涼子主演のNetflixシリーズとして装いも新たに登場する。東都新聞記者の松田杏奈(米倉涼子)は、官房長官会見でも煙たがられる孤高の記者。ある日、首相夫人と縁の深い学校法人へ国有地を安価で売却した問題が発覚し、追いかけ始める。その問題発覚に焦燥していたのが、意向をもとに指示を出した経産省出身の総理夫人秘書も務めたエリート官僚・村上真一(綾野剛)。この問題は首相の国会答弁に合わせて公文書改ざんに手を染めることになった中部理財局職員・鈴木和也(吉岡秀隆)にも大きな負担を与えることになった。彼の甥にあたる就活中の大学生・木下亮(横浜流星)は、政治に全く興味もなかったが、改ざん事件によって身近に起きた出来事が彼の運命を変える。そして1人の新聞記者と出会うことになる――。

現実の日本社会に目を向けつつフィクションへと昇華するのは、映画版からNetflix版へ引き続き監督を担う藤井道人。独自の映像スタイルと共に繊細な演出で、全6話という特徴を生かし、異なる人生を送ってきた人々に均等に視線を注ぐ。映画版から一新されたキャストでは、主役の新聞記者役に「Doctor-X~外科医・大門未知子~」など人気ドラマに数多く主演してきた米倉涼子が、これまでにない演技で新たな一歩を示す。そんな米倉と向き合うことになるのが、『ヤクザと家族 The Family』でも藤井監督と組んだ綾野剛。肉体を変化させながら精神的に追いつめられた官僚を演じ、横浜流星はどこにでもいる若者の視点で本作に普遍性をもたせている。脇を固めるのも、寺島しのぶ、吹越満、田口トモロヲ、大倉孝二、田中哲司、萩原聖人、柄本時生、土村芳、小野花梨、橋本じゅん、でんでん、ユースケ・サンタマリア、佐野史郎ら主演級の俳優が顔を揃え、物語に鮮やかな彩りを添えている。

Netflixならではの企画と顔合わせによって実現した「新聞記者」を、これが初共演となる米倉涼子×綾野剛×横浜流星に語ってもらった。

Netflixでしか作ることができない「新聞記者」

――今回の「新聞記者」はNetflixシリーズとして世界同時配信されますが、俳優としては、映画やテレビドラマと比べて、Netflixの作品に違いは感じますか?

米倉 私はもう完璧なNetflixファンですから(笑)。地上波では出来ないような食い込んだところまで行ける作品を作れるありがたい場だったなと思います。

横浜 たしかに普通の地上波のドラマとはまた違うというか、地上波のドラマは撮影から放送まで近かったりするので、やっぱり時間に追われてしまうところはあると思います。

綾野 ドラマとNetflixのスキームは根底から違うわけですが、それが面白い。だから民放のドラマにしか出来ないものだったり、Netflixのシリーズにしか出来ないものがあるという感覚です。世界同時配信されることも含めて、単純にワクワクしてます。

米倉 世界に配信されるっていうのがね。

横浜 たくさんの方に観てもらえますからね。

綾野 国内でやっているドラマや映画で想像できる範囲とは違った、また新しい想像を与えてもらってる感じがしますね。

米倉 そうだね。Netflixの「今日の総合TOP10」ランキングみたいな欄に「新聞記者」も出てきてほしいよね。

綾野 そうですね。

米倉 前はなかったよね? あれすごいイヤだ(笑)。

綾野 でも、基本的にNetflixの視聴者の方はエクストリーム・ユーザーと言いますか、ちゃんと自分たちで選択して観たいものを観るっていう感じですよね。だからランキングも含めてエンターテイメントをシェアしている感じですね。