May 22, 2023 news

『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』に続く、片渕須直監督待望の最新作 映画『つるばみ色のなぎ子たち』

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2016年11月の公開以降、口コミやSNSでの評判によって公開規模を広げ、史上最長となる異例のロングランヒットを記録、累計動員210万人、興行収入27億円を突破したアニメーション映画『この世界の片隅に』、同作に新たなシーンを追加した長尺版のアニメーション映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』(2019)に続く、国内外より待ち望まれていた片渕須直監督の最新作がついに始動。

この度、『つるばみ色のなぎ子たち』のタイトル、メイキング映像、ティザービジュアルが公開された。

片渕監督が2017年から構想をはじめ、ようやくタイトルを発表できたという本作。舞台は平安時代。グレー1色のビジュアルが印象的だが、片渕監督からは本作について「“つるばみ”というのはクヌギのどんぐりのこと。どんぐりの上についている帽子を集めると黒い染料になり、黒つるばみ、というのは布を黒く染めた、つまり喪服の色のことです。」「「なぎ子」というのは『マイマイ新子と千年の魔法』(2009)に登場する“千年前の少女なぎ子ちゃん”と関係があるかもしれない」とのヒントが明かされた。

さらに監督は「平安時代というのは、色とりどりの十二単を来て、歌を詠んでのどかに暮らしていたのではないかと思われるかと思いますが、喪服を常に着ていて、その喪服を脱げないような時代でもありました。つまり常に人が次々と亡くなっているから喪服が脱げない時代でした。そういうことを我々はひとつひとつ当時の時代ってこうだったんだなと解き明かして、じゃあその中にいる人たちってこんな風だったんじゃないかな、というところから物語を起こしています。」と語った。

監督補を務めるのは『マイマイ新子と千年の魔法』などでこれまでも片渕監督と一緒に作品を作ってきた浦谷千恵。作画監督は『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』などのベテラン、安藤雅司が担当する。

“飛行機雲”を意味する「コントレール」という新会社・スタジオを立ち上げ、50・60代のベテランから20代の若手までがともに時間をかけて作り上げるという、片渕監督の最新作に期待したい。

作品情報
映画『つるばみ色のなぎ子たち』

死んだら人はどこへ行ってしまうのだろうか。消えてしまうのだろうか。京都で死者数万人、死体は山に置かれ、町の外には野犬が蔓延る。煌びやかな十二単に身を包み風情を重んじ和歌を詠んで蹴鞠を蹴りながら優雅な日常を送る。教科書に記されたそんな千年前の姿。けれど、旅路の最中見えてきたのはもっと異なる新しい景色だった。彼女たちの軌跡を拾う千年の旅路に片渕須直監督が挑む。

原作・監督・脚本:片渕須直

制作:コントレール

©つるばみ⾊のなぎ⼦たち製作委員会/ クロブルエ
©The Mourning Children Production Committee/ KUROBURUE

公式サイト tsurubami.contrail.tokyo/