【今泉力哉監督・福永壮志監督・松永大司監督 Q&A】
―― 監督として、東京国際映画祭との関わり方や、コンペに選ばれた感想を聞かせてください。
今泉 2013年にも『サッドティー』という作品で「日本映画スプラッシュ部門」で呼んでいただいて、4本5本くらい毎年のように参加させていただいていて、コンペでは『愛がなんだ』という映画で2018年に参加させていただいたぶりになるので、また呼んでいただいて、選ばれて嬉しいなと思っています。
福永 大変嬉しく光栄なことだと思っております。東京国際映画祭の印象というと、自分は長い間海外にいたので参加した経験はあまりなくて、ただ日本を代表する映画祭の一つだと思いますし、映画界にとっても大きなイベントだと思っています。
松永 『アジア三面鏡』の監督として参加させていただいたことがありますが、コンペでは初めてで、映画祭の花形として他の国の映画と並んで自分の映画がどのように見られるかが非常に興味深く、光栄だと思います。
―― 作品に込めた想いや経緯などを聞かせてください。
今泉 稲垣吾郎さんと何かやろうとなり、ずっと自分は恋愛映画を撮り続けているんですけれども、日常に近い恋愛ものをやろうとしていて、今回は主人公の奥さんが浮気していることを知った時に、怒りとか悲しみとかが感情的に起きなかったってことは愛情があるんだろうか?ということに悩む人を描いています。まだ名前のついていない悩みを抱えた人がいっぱいいるのに、その人たちについての作品がまだあまりないな、ということを描くのをずっとやってきて、今回の作品もまさにそういうことをやろうとした作品です。
―― 映画祭でやってみたいことについて聞かせてください。
福永 映画祭は発表の場であり、映画文化への理解を深める場だと思うので、色々な人の作品を拝見するのも楽しみにしていますけど、シンポジウムとかイベントであった人と交流して次に繋げることができればなと思っています。
松永 監督たちと交流するのも楽しみだなと思うのと、『エゴイスト』という作品が、初めて一般上映されるのでどういう反応になるのかがとても楽しみです。
【東京国際映画祭チェアマン 安藤裕康 Q&A】
―― 映画祭、作品選考においてのジェンダーバランスについて
ジェンダーバランスについては非常に気を遣っており、東京国際映画祭のスタッフでは74名中42名が女性で、56.8%となっている。今年の上映作品にいては、上映が決まっている110本のうち、女性監督の作品は14本。審査委員は3人女性、2人男性となっている。
【東京国際映画祭プログラミング・ディレクター 市山尚三 Q&A】
―― コンペ部門の選出国について、東アジアがなく中央アジアや合作が多いが意図はありますか?
バランスは考えているものの、最終的には面白い作品だからやろうとした結果にはなっていますが、東アジアが弱いというのはまさにおっしゃる通りで、韓国についてはコンペティションでやりたい作品がたまたまなかったが、中国に関しては検閲で止まっている映画が多く、もっとやるべき映画があったかもで、他の映画祭でも中国映画がないといった事態になっております。
合作については、実情一か国の作品であっても資金的に国が入ってくることはよくあり、芸術的な作品を作るには色々な国のサポートが必要であるという実態を表しているかと思います。
開催期間:2022年10月24日(月)~11月2日(水)
会場:東京宝塚劇場、東京国際フォーラム ホールC、角川シネマ有楽町、シネスイッチ銀座、ヒューマントラストシネマ有楽町、TOHOシネマズ シャンテ、有楽町よみうりホール、TOHO シネマズ 日比谷、丸の内TOEI、丸の内ピカデリー
主催:公益財団法人ユニジャパン
© Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.
公式サイト www.tiff-jp.net
【TIFFCOM2022 開催概要】
開催期間:2022年10月25日(火)~27日(木)(※オンライン開催)
©TIFFCOM All Rights Reserved.
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