世界中に衝撃を走らせた調査報道の裏側にあった、記者と証言者たちの知られざる闘いを描いた映画『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』。記者役を演じたキャリー・マリガン、ゾーイ・カザン、そして実際に被害に遭った女性であり本人役で出演した女優アシュレイ・ジャッドら、キャスト・監督・原作者たちが作品に込めたメッセージと調査報道の裏側を明かす特別映像が公開された。
「失敗の許されない取材だった」、そう切り出すのは記者の1人、ジョディ・カンターだ。「私もワインスタインが怖かったし、もちろん、被害者たちも彼を恐れてた。」と語り、強い信念を感じさせる眼差しでカメラを見据えている。もし記事を公表できなければ、被害者は増えていく一方になるという恐怖と使命感こそが「私たちの執筆の原動力だった」と語るのは、もう1人の記者ミーガン・トゥーイーだ。恐怖をエネルギーにして、気が遠くなる問題の数々に決意を持って立ち向かった彼女たちの仕事が、被害者である女性たちに勇気をもたらし、世界を変えていった。
ミーガン・トゥーイーを演じたキャリー・マリガンは「今まで語られなかった側面から2人の記者の偉業をたたえているの。」と敬意を表し、「2人の働く母親が緻密な取材を行い、ニューヨーク・タイムズを動かした」とジョディ・カンターを演じたゾーイ・カザンもその功績を称えている。
映像には、調査報道の第1報で証言者となり、本作にも本人役で出演しているアシュレイ・ジャッドの姿も。彼女は「この報道は私たち1人ずつの意識を変えさせてくれた。女性たちに声を与え立ち上がらせてくれたの。」と語り、真実の調査報道に感謝を伝えている。
2人の記者の功績に敬意を表し、綿密な打ち合わせを重ねて製作された本作についてミーガン・トゥーイーは「希望に溢れる作品だと思うわ。」と絶賛し、彼女たちが報じた記事に匹敵するほど、世界中の女性たちを勇気付ける可能性をうかがわせている。
映画『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』は公開中。
2017年、ニューヨーク・タイムズ紙に衝撃のスクープが掲載された。のちに“性犯罪告発運動”、#MeToo運動を爆発させたハーヴェイ・ワインスタイン事件。ハリウッドで“神”と呼ばれた映画プロデューサーの数十年に及ぶ性的暴行事件を告発したその記事は、翌年ジャーナリズムの権威であるピューリッツァー賞を受賞、さらに映画業界や国を超えて世界中の性犯罪、セクシャルハラスメントの被害の声を促すことに。名もなき女性たちを懸命に取材した調査報道に基づき、社会を動かした勇気ある女性たちとジャーナリストの物語を描く。
監督:マリア・シュラーダー
製作総指揮:ブラッド・ピット、リラ・ヤコブ、ミーガン・エリソン、スー・ネイグル
原作:『その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―』ジョディ・カンター、ミーガン・トゥーイー/著(新潮文庫刊)古屋美登里 / 訳
出演:キャリー・マリガン、ゾーイ・カザン、パトリシア・クラークソン、アンドレ・ブラウアー、ジェニファー・イーリー、サマンサ・モートン ほか
配給:東宝東和
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2023年1月13日(金) 全国公開
公式サイト shesaid-sononawoabake.jp