Apr 14, 2023 news

主演・黒木華ほか、佐藤浩市、寛一郎、池松壮亮など個性的で愉快な登場人物たち 映画『せかいのおきく』

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数々の名作を産んできた名匠・阪本順治の最新作『せかいのおきく』の特別映像2種類(「おかしな長屋!?」編、「せかいって何?」編)が公開された。

「おかしな長屋!?」編では、おきく(黒木華)と父・源兵衛(佐藤浩市)が暮らす貧乏長屋の厠が大雨で溢れ、住民たちの排泄物が辺り一面に流れ出して大騒ぎとなる場面がピックアップされている。「明け六つになると、おとっさまはなぜ“屁”をたれるのですか?」とおきくが父に尋ねる衝撃のセリフからはじまり「ケツ拭こうにも腿がつりそうでよ」とぼやく源兵衛、そしてくさいクサイと大騒ぎする長屋の住人たちを横目に見ながら「変な長屋だろ?皆おかしいんだよ、会話が嚙み合ってねぇ」と相棒の中次(寛一郎)に耳打ちする矢亮(池松壮亮)など、おきくを取り巻くユニークで人情味あふれる人々の姿がコミカルに描かれている。

一方、「せかいって何?」編では、寺子屋の子どもたちに「せかい」の意味を教える住職(眞木蔵人)の珍妙な説明に首をかしげるおきくのキュートな表情と、命を狙われていた源兵衛が中次に残した「果てなんかねえんだよ。それが“せかい”だ。惚れた女ができたら言ってやりな。『俺はせかいで一番、お前が好きだ』ってな」という“人生の先輩”からの言葉、そして降りしきる雪の中でおきくが中次を抱きしめる姿がしっとりと情感豊かに描かれる。

世の中が大きく変わろうとする頃の江戸の片隅、「せかい」という言葉と「愛」を知ることで、おきくと中次の運命が未来に向かって動き出していく。

映画『せかいのおきく』は、2023年4月28日より全国公開。

作品情報
映画『せかいのおきく』

日本が世界の大きな渦に飲み込まれていった江戸末期。寺子屋で子供たちに読み書きを教えているおきくは、ある雨の日、厠のひさしの下で雨宿りをしていた紙屑拾いの中次、下肥買いの矢亮と出会う。武家育ちでありながら、今は貧乏長屋で質素な生活を送るおきくと、古紙や糞尿を売り買いする最下層の仕事に就く中次と矢亮。
わびしく辛い人生を懸命に生きる3人は、やがて心を通わせていくが、ある悲惨な出来事に巻き込まれたおきくは、喉を切られ、声を失ってしまう。心を閉ざしたおきく、彼女に淡い思いを寄せる中次、そして過酷な世の中を糞くらえと笑い飛ばす矢亮‥‥三人は共に青春を駆け抜け、果てしなく広がる“せかい”の輝きに触れる。

脚本・監督:阪本順治

出演:黒木華、寛一郎、池松壮亮、眞木蔵人、佐藤浩市、石橋蓮司

配給:東京テアトル、U-NEXT、リトルモア

©2023 FANTASIA

2023年4月28日(金) 全国公開

公式サイト sekainookiku