コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第235回
俳優の小栗旬と、歌手で俳優の星野源が、9月29日に都内で行われた映画『罪の声』の完成報告会に出席した。
今回、映画初共演を果たした2人。未解決のまま時効を迎えた昭和最大の事件を題材にした本作で、小栗は事件の真相と謎の犯人グループを追う新聞記者・阿久津英士を、かたや星野は父から受け継いだテーラーを営みながら未解決事件に関わっていたことを知ってしまう男・曽根俊也を演じている。
お互いの印象について、小栗は「星野さんの音楽をいつも聴かせてもらっているので、ただただファンみたいな気分だったんですが、今回初めて(映画で)共演させて頂いて、ちゃんと星野さんを感じられたというか、今では食事なんかも行ったりしています」とファンから一歩近づいたことを告白すると、星野は「共通の友人がいるのでご飯の場とかではお会いしたりしていたんですが、シラフの状態で話すことがなかったので、ワイワイ状態の旬くんしか知りませんでした(笑)」と笑顔を見せながら、「現場ではそっといる感じというか、それは僕も同じだったので2人でボソボソと話してましたね。すごく楽しかったです」と語るなど、性格が似たもの同士通じ合うものがあったようだ。
また、今回のオファーについて小栗は「原作を読んで、この作品に参加しない手はないなと思いましたね。原作の持つエネルギーと緻密なストーリーに感動しました」と打ち明けると、星野も「あらすじを聞いただけで鳥肌が止まらなかったです」と口にし、「原作を読んだ時に「旬くん、この役やるんだ!」って思いましたね。普通のくたびれたおじさんなんですよ(笑)」と小栗らしからぬ役柄に驚きを見せると、「撮影の時は、ちょこっとお腹が乗っかってる感じでした(笑)」と照れ笑いを浮かべる小栗だった。
さらに、役作りに関して小栗は「監督に「どんな身体的なアプローチをしたらいいですか?」と聞いたら、『そんなことはしなくていいです』っておっしゃられたので、くたびれて夢破れた感じをどう見せるか、ずっと考えながらやっていました」と振り返ると、星野は「数時間だけテーラーの職人さんに習う機会があったんですが、あとは家で練習していました。ダイニングテーブルに型を広げてやったりして」と明かしていた。
なお、本作の脚本は、大ヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』や『アンナチュラル 』などを手掛け、最近では『MIU404』でも話題を集めるなど、星野とも縁の深い野木亜紀子が担当している。
当日は、土井裕泰監督と原作者の塩田武士も出席した。
映画『罪の声』(東宝配給)は、第7回山田風太郎賞を受賞した塩田武士の同名小説を原作に、実際に起こった昭和最大の未解決事件を題材に、過去の事件に翻弄される2人の男の姿を描いたミステリー。
監督:土井裕泰
脚本:野木亜紀子
出演:小栗旬、星野源、松重豊、古舘寛治、宇野祥平、篠原ゆき子、原菜乃華、阿部亮平、尾上寛之、川口覚、阿部純子、水澤紳吾、木場勝己、橋本じゅん、高田聖子、佐藤蛾次郎、塩見三省、若葉竜也、須藤理彩、市川実日子、火野正平、宇崎竜童、梶芽衣子ほか
10月30日(金)より全国公開。
(C) 2020 映画「罪の声」製作委員会
公式サイト:https://tsuminokoe.jp