Oct 08, 2017 news

有村架純、正統派の役を脱し、女優として次なるステージへ

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コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第147回

女優の有村架純が、10月7日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた、映画『ナラタージュ』の初日舞台挨拶に登壇した。

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「当時の話をすると、つらかった気持ちや苦しかった気持ちを思い出すんですが、こうして公開初日を迎えることができて、泉とともに前に進めた気がします」

そう静かに挨拶した有村は、本作で禁断の恋に“悶絶する”女性【工藤泉】を演じている。

主人公の【葉山貴司】役を務めた松本潤は、4年ぶりの主演映画となった本作について、「忘れられない作品になりました。今までの表現の仕方とは違ったというか、今後の役の表現や役以外でも、こういうやり方があるんだと広げてくれた作品でした」と、メガホンを執った行定勲監督に感謝していた。

同じく、有村も「今まで正統派の役が多かったので、こういう作品の色や泉みたいな役柄は初めてでした。自分としても選んでくれたことは嬉しいですし、光栄に思っています」と感謝すると、「23歳という年齢でこの作品で残せたことは、今後も大切になるんじゃないかなと思います」と、早くも女優としての次なるステージへと目を向けていた。

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また、映画のキャッチコピーにもなっている[壊れるくらい、あなたが好きでした。]や[忘れられない恋]にちなみ、“忘れられない人やもの”について問われた松本は「完成した作品を1回目に観た時に、今まで生きてきたものを振り返るというか、もう会えない人のことを考えましたね」と、自身の心に強烈なインパクトを残していった、今は亡き中村勘三郎さんや蜷川幸雄さんらの名を挙げながら感慨深く語っていた。

一方の有村はというと「母の手料理です(笑)」と照れ笑いを浮かべながら、「私が風邪で熱を出してしんどい時に、お腹を空かせて病院から帰ってきて、母が出してくれたのがちらし寿司だったんですけど、それが物凄く美味しくて、今でも忘れられないです」と、しんみりとした空気から一転、心温まるエピソードに思わず松本も「素敵だなぁ」とつぶやく姿が印象的だった。

なお、ステージ上では大ヒットを祈願して、映画の重要な場面で降る雨をモチーフにした“雨水入り”の樽で鏡割りが行われた。

舞台挨拶にはその他、行定勲監督、出演の坂口健太郎、大西礼芳、古舘佑太郎が登壇した。

映画『ナラタージュ』(東宝/アスミック・エース配給)

映画『ナラタージュ』(東宝/アスミック・エース配給)は、高校教師と元生徒の禁断の恋を描き、2006年版「この恋愛小説がすごい」で第1位を獲得した、島本理生による同名小説を映画化したラブストーリー。

監督:行定勲 脚本:堀泉杏 出演:松本潤、有村架純、坂口健太郎、大西礼芳、古舘佑太郎、神岡実希、駒木根隆介、金子大地、市川実日子、瀬戸康史 ほか

佐々木誠

「日刊 情報プレス」編集者 (有)情報プレス社が発行する「日刊 情報プレス」は、映画業界のニュースやイベント、興行成績、劇場公開情報など、映画に関する様々な情報を掲載。また、Facebookページでは、【情報プレスα】(www.facebook.com/joho.press.jp)として、映画の舞台挨拶やイベントの模様を面白可笑しく掲載中。日々アップしている。