コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第116回
“べっぴんさん”女優の芳根京子が、7月22日にTOHOシネマズ 新宿で行われた、映画『心が叫びたがってるんだ。』の初日舞台挨拶に登壇した。
『最高の失恋が、あなたをきっと強くする。』をキャッチフレーズに、目の前の“大切な人”に好きと言えない4人の男女の物語を描いた本作で、幼い頃に自分の発した一言が原因で両親が離婚し、それ以来、しゃべるとお腹が痛くなってしまい、コミュニケーションは筆談のみとなってしまった少女【成瀬順】を演じた芳根は、映画の見どころを聞かれると「全部っ!!」と、【順】とは対照的に明るく元気いっぱいに答えると、続けて「ミュージカルシーンも好きですし、4人の屋上のシーンも好きですし・・・全部っ!!!(笑)」と、再び大声を張り上げ心からの叫びを客席に届けていた。
また、映画のキャッチフレーズにちなみ、“自分を強くしてくれたこと”について尋ねられた芳根は「【順】が私を強くしてくれました。1ヶ月ちょっとの撮影でしたが、今まで生まれたことのない感情が生まれましたね」と、役柄に感謝していた。
同様の質問に、【坂上拓実】役を務めた、Sexy Zoneの中島健人は「ポジティブシンキングですかね。運命は迎え入れるものじゃなくて創造するものというか、明るい言葉にはいつも強くさせられます」と、イケメン回答。 【仁藤菜月】役を務めたE-girlsの石井杏奈は「ここさけメンバーが私を強くしてくれました。こんなに優しくしてくれる人がいるんだと思いました。人見知りも克服できましたし」と告白。
名優・佐藤浩市の息子で、夢に敗れた野球部の元エース【田崎大樹】を演じた寛一郎は「みんな良いこと言ってて、俺はどうしようかな」と悩みながらも、「やっぱり睡眠ですね(笑)。寝る時は12時間くらい寝ます」と、“父親”にソックリな声色で打ち明けていた。
さらに、壇上ではキャスト陣が、[こ][こ][さ][け]で「あいうえお作文」を発表。 突然のフリにソワソワする中島をよそに、まず寛一郎が「[こ]んにちは」とスタートさせると、石井は「[こ]のメンバーでここまで来られたのも」と続け、芳根が「[さ]いこうに最強な座長のおかげです!そんなうちの座長は・・・」と最後の助走をつけると、“オチ”の中島は「[け]んてぃー(ケンティー)です!!(笑)」と、自身のあだ名を叫び、「ここさけメンバー、マジ大好きだわ」と感激していた。
実は、中島以外の3人は事前に打ち合わせ済みだったようで、そのことを明かされた中島は「最後の[け]がなかなか思いつかなくて、俺が最初に考えてたのは「[け]なげ(健気)に生きる」だったので、すごく安心しました(笑)」と口にすると、会場からは笑いが起こっていたのだった。
舞台挨拶にはその他、本作のメガホンを執った熊澤尚人監督が登壇した。
映画『心が叫びたがってるんだ。』(アニプレックス配給)
映画『心が叫びたがってるんだ。』(アニプレックス配給)は、2015に公開され大ヒットを記録した、オリジナル長編アニメーション映画『心が叫びたがってるんだ。』を、新たに実写映画化した作品。
監督:熊澤尚人 脚本:まなべゆきこ 出演:中島健人(Sexy Zone)、芳根京子、石井杏奈(E-girls)、寛一郎、大塚寧々、荒川良々、川村亮介、金澤美穂、萩原みのり、桜井美南、近藤里沙、水瀬いのり ほか