コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第112回
“スパガ”こと、SUPER☆GiRLSの浅川梨奈が、7月11日に書泉ブックタワー秋葉原店で行われた、映画『14の夜』のDVD発売記念トークイベント&DVD特典お渡し会に出席した。
男性が9割を占める会場に堂々たる足取りで姿を現した浅川は、自身が演じた、暴走族の彼氏がいるヤンキー少女【西野メグミ】役を振り返り、「最初にウチのスタッフから映画の話を頂いて、仮の台本を家に持ち帰って読んでみたんですが、ヤンキーの女の子役としか聞いていなくて、最初に出てきたのがレンタルビデオ屋の女性だったので、「これ大丈夫か?エイベックス」って思ってました(笑)」と、苦笑いを浮かべていた。 どうやら、タカシ(犬飼直紀演じる【大山タカシ】)が妄想の中でおっぱいを揉むレンタルビデオ屋の女性(内田慈)の役を自分がやるのかと勘違いし、一瞬、所属事務所に疑いの目を向ける浅川だった。
【メグミ】役だと分かってからは「みんなの前で言ったことのないような口調で、タカシに言わなきゃいけないところはどうしようと思ったんですが、割とスタッフさんからは『ヤンキーの浅川が一番しっくりくる』と言ってもらえたので、この役と出会えて嬉しかったですし、新鮮で楽しかったです」と、その出会いに感謝していた浅川だった。
また、ツバを吐くシーンでは、リハーサルでは「ペッ」と普通に吐いていた浅川も、足立紳監督から「ネチョッとやってほしい」と言われ、その通りにやっているとだんだんと気持ち良くなっていたことも明かしていた浅川。 今回の『14の夜』という作品は、浅川にとってのターニングポイントとなった作品でもあるようで「『14の夜』を観て頂いた業界の方がすごい多くて、この作品は自分にとっても殻を破った新しい一面を見せることができたと思います」と振り返っていた。
最後に、浅川は「家に帰ったらすぐにDVDを再生してください」と、会場に集まったファンを急かし、「何枚でも買えると思うので、お友達にたくさん普及してもらって、いつかTwitterとかでみんなで一斉に再生して実況したりとかしてみたいですね」と提案すると、「いいね、それ」と同調する足立監督の姿もあった。
イベントにはその他、出演の犬飼直紀が出席した。
映画『14の夜』(SPOTTED PRODUCTIONS配給)
映画『14の夜』(SPOTTED PRODUCTIONS配給)は、『百円の恋』で「第39回日本アカデミー賞」最優秀脚本賞を受賞した、脚本家・足立紳による監督デビュー作で、1987年の田舎町を舞台に、性への妄想を膨らませる中学生たちの姿を描いた青春劇。