コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第107回
ブレイク必至の若手女優・浜辺美波が、7月6日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた、映画『君の膵臓をたべたい』の完成披露試写会舞台挨拶に登壇した。
天真爛漫な主人公【山内桜良】を演じた浜辺は、自身でも【桜良】とは性格が真逆と感じていたそうだが、それを【僕(学生時代)】役の北村匠海に初対面で見破られていたことに驚き、「これからは初対面の人にも明るく接していきたいと思います(笑)。たくさんの人とコミュニケーションをとっていきます」と、決意を新たにしていた。
一方、浜辺から見た北村はというと「最初にお会いしたのが、お祓いの時で、私が今まで見たこともないような、奇抜でファンキーな洋服を着てらっしゃいました。「【僕】とは真逆の方なのかな?」と思ったんですが、だんだんと内向的な方だと分かり安心しました(笑)」と、胸をなでおろしていた。
そんな初々しい2人について、【桜良】の親友であり、大友花恋演じる【恭子】の12年後を演じた北川景子は「主演の2人は本当に頑張ってました。私と小栗さんはそこにスパイスを添えるような感じだったんですが、2人は本当に瑞々しくて、生きるって素晴らしいということだったり、今というものの大切さだったりを、自然な演技で伝えてくれたのでビックリしました。自分が若い頃だったら絶対無理と思うような、骨太な演技を見せてくれました」と、最上級の褒め言葉を贈っていた。
同様に、【僕】の12年後を演じた小栗旬も「2人は本当に素晴らしかったです。試写室で観ていて、こんなに泣いたのは初めてでした。前の席にマネージャーがいたから堪えてましたけど、いなかったら堪え切れませんでした。心が洗われる感じでしたね」と絶賛。
さらに、小栗は原作本について「『ミュージアム』を撮ってる最中に、監禁されるシーンがあったんですが、そこでは本を読むくらいしかなかったので、原作をほぼ一日で読みました。監禁されてる部屋でも泣いてしまいました(笑)」と、明かしていた。
また、スクリーンでは、キャスト陣の12年前の写真が公開された。
自身の写真を見ながら浜辺は「スゴい泣き虫だったんです。ちゃんとした写真がなくて苦労しました。下着だけとか、口の周りにブドウ(の皮が)が付いてたりとか(笑)。家族みんなヤンチャなんですよね」と、笑顔を見せていた。
同じく、小栗は「花沢類をやってた頃ですね(笑)」と、照れ笑いを浮かべ、「まーきの」が何かとお騒がせしている、『花より男子』の【花沢類】役を懐かしそうに振り返っていたのだった。
舞台挨拶にはその他、月川翔監督、出演の北村匠海が登壇した。
映画『君の膵臓をたべたい』(東宝配給)
映画『君の膵臓をたべたい』(東宝配給)は、高校時代のクラスメイト・山内桜良の言葉をきっかけに教師となった“僕”が、教え子と話すうちに、桜良と過ごした数ヶ月の思い出を甦らせていく様子を描いた、住野よるによる同名ベストセラー小説を実写映画化した青春ドラマ。