コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第70回
爽やかな笑顔で世の女性たちを魅了する俳優の福士蒼汰が、5月9日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた、映画『ちょっと今から仕事やめてくる』の完成披露試写会舞台挨拶に登壇した。
本作で、謎の男【ヤマモト】を初の関西弁で演じている福士は「普段の自分とはかなり違うテンションなので、最初はその明るいエネルギーにどう持っていけばいいのか悩みました」と吐露していた。
福士とは今回が初共演となった、【青山隆】役の工藤阿須加は「福士蒼汰が目の前にいる! って感じでした」と、福士の第一印象を語ると、「爽やかで素敵な笑顔で、その笑顔で『福士蒼汰です』って言われたら、女の子はやられるなと思いました」と、すでにその魅力の虜になっていた。
さらに、工藤は「福士君と距離を近づけようと思って、一度僕の家でたこ焼きパーティーを開いたんですが、焼いてたのはずっと僕で、福士君はベッドでずっと横になってました(笑)」と暴露していた。
そんな福士と工藤に対し、親しみを込めて「蒼汰」「阿須加」と下の名前で呼び、丁寧な演出で2人を見守ってきた成島出監督。
福士は「お礼が言い切れない」と、成島監督について語り始めると、「短い期間でしたが、役者として育ててもらいました。例えて言うなら、僕が木だとしたら、今までは根っこが全然ない感覚のまま育ってきた感じで、その根っこを伸ばす方法を教えてくれたのが成島監督でした。これ以降、役者として楽しいと思えるようになったので、まさにターニングポイントだと思います」と、役者としての成長を実感し、成島監督には感謝してもしきれない様子を窺わせていた。
また、壇上では登壇者たちが、映画のタイトルにちなんで、[ちょっと今から◯◯やめてくる]をフリップで発表。
福士は[ちょっと今から人見知りやめてくる]と発表し、「実は人見知りなんですよ。自分に自信がなくて。自分が主役の時じゃないと話し掛けられないというか、主役だったらみんなを引っ張っていこうと思えて話し掛けられるんですが」と、悩みを打ち明けるも、すかさず【大場玲子】役の小池栄子から「それって主役しか引き受けないってこと?」と指摘され、【山上守】役の吉田鋼太郎からも「爆弾発言!」と追い討ちを掛けられていた。 その後も「一度、福士誠治君と間違えちゃってから、口きいてくれないんですよね」と畳み掛け、福士“蒼汰”を慌てさせていた吉田であった。
映画『ちょっと今から仕事やめてくる』(東宝配給)
映画『ちょっと今から仕事やめてくる』(東宝配給)は、「第21回電撃小説大賞」でメディアワークス文庫賞を受賞した、北川恵海による同名ベストセラー小説を映画化した作品。
公式サイト http://www.choi-yame.jp/