コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第59回
今最もアツイ男・高橋一生が、4月13日にスペースFS汐留で行われた、映画『3月のライオン』の“愛の後編”特別試写会に登壇した。
本作で高橋は、神木隆之介扮する主人公【桐山零】が通う高校の担任教師【林田高志】を演じているが、この日も先生となって、神木と、【川本ひなた】役の清原果耶に対し素晴らしい言葉を贈っていた。
一際大きな歓声で迎えられた高橋に対し、神木が「こんな素敵な方ですから」と紹介するも、「何のリアクションもないですけど(笑)」と苦笑いする高橋。すると、“耳をすませば”、客席の女性から「素敵!!」と声を掛けられていた。
改めて、神木から「どうやったらそんなに素敵に生きられるんですか?」と問われると、高橋は「神木さんはそのまんまでいいと思う。屋上で一緒に撮影していた時から、もう佇まいが桐山でしたし、自然とそうやっていられるのは稀有なことだと思います。神木さんの良さはそのまんまでいられることで、その良さはどんどん膨らんでいくと思います」と回答。
さらに、神木から「色気ってどうやって出すんですか?」と問われ、「意識しないことですよ」と即答すると、客席から「おー!!」という感嘆の声がもれていた。
また、清原からは「私は今15歳なんですけど、何をしておけばいいですか?」と問われると、「女優であればこそ、15歳の普段の生活というのはなかなか送れないと思うので、日常生活を生きている実感をキャッチしておけば、それが芝居に生きてくると思います」と回答していた高橋だった。 その言葉を受けた清原が「監督にも『毎日楽しく生きていればそれが芝居に生きてくるよ』って同じことを言われました」と語ると、「通じ合ってるね」と言いながら高橋と握手している大友啓史監督の姿もあった。
同様に、自身の15歳の時を尋ねられた神木は「特に何も考えずに生きてましたね(笑)。学校がすごい楽しかったです。小学校の時はまだ子どもでしたけど、中3になると年下がいるということを意識するようになって、年下の男子を引き連れて遊んでましたね」と振り返り、「もし15歳の僕に言えるなら、「モテたいと言っているうちはモテないぞ!」って言いたいです(笑)」と、照れながら自分自身に向けて言葉を贈っていたのだった。
なお、撮影中のエピソードとして、神木が「林田先生はカップ麺をいっぱい食べてましたね。監督が長回しをするので、本当にすごい量を食べてました」と語ると、「テストから食べてましたね。カメラの向こう側に麺だけがギッシリ入ったタッパを持った方がいたりして、もうカップ麺の替え玉が出来てました(笑)。でも、ご飯が大好きだから有り難かったです」と、お茶目な表情を浮かべていた高橋なのであった。
容姿も良く、声も渋くてカッコいい。そして、役者としての実力も申し分ない。 俳優・高橋一生の活躍はまだまだ続きそうだ。それは一生続くって、言い過ぎか。
映画『3月のライオン 後編』(東宝/アスミック・エース配給)
映画『3月のライオン 後編』(東宝/アスミック・エース配給)は、将棋の世界を舞台にした、羽海野チカによる大ヒットコミックを、神木隆之介主演で実写映画化した2部作の後編。