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コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第53回
『はらはらなのか。』の初日舞台挨拶が4月1日、新宿武蔵野館で行われた。 舞台挨拶には、酒井麻衣監督、出演の原菜乃華、松井玲奈、吉田凜音、もも(チャラン・ポ・ランタン)、粟島瑞丸、川瀬陽太が登壇した。
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はらはらなのか?
SKE48卒業後初の映画出演となった松井玲奈が、同い年の映画監督、酒井麻衣の商業デビュー作品の初日舞台挨拶に登場。
本作は、園子温監督の『地獄でなぜ悪い』(2013年)で、二階堂ふみ扮する【武藤ミツコ】の幼少期を演じ、「ガガガはみがきCM」を披露して話題を集めた原菜乃華が、初舞台で初主演を果たした『まっ透明なAsoべんきょ〜』(2015年)を原案に、彼女(原)が舞台に立つまでのアナザーストーリーを完成させた映画だ。
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この中で松井は、原演じる【原ナノカ】の転居先の街にある喫茶店「ジャムジャムジェリー」の若き店主【リナ】を演じている。
舞台挨拶で松井は「久しぶりの映画出演だったので、映画の現場ってどんな雰囲気だったっけ? と思いながら入ったら、こんなに可愛い子(原)がいました。酒井監督とは同い年なんですが、同い年でこんなに活躍している人がいるんだぁとすごく刺激を受けました」と語っていた。
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松井は、1991年7月27日生まれの現在25歳。 2008年にSKE48の1期生としてデビュー。2015年8月に同グループを卒業後、TVドラマやバラエティ番組などに多数出演。2016年には、つかこうへい七回忌特別公演『新・幕末純情伝』で主演を務め、激しい殺陣やラブシーンにも果敢に挑戦し高い評価を得た。そして、グループ卒業後初の映画出演となったのが本作『はらはらなのか。』となるが、2017年はこれ以外にも、『笑う招き猫』(4月29日公開)や『めがみさま』(6月10日公開)で主演(両作ともW主演)を務めるなど、国民的アイドルから本格派女優へと着実に歩を進めている。
なお、『笑う招き猫』(映画公開に先駆け、全4話のTVドラマシリーズが3月21日より放映)では、清水富美加と女漫才コンビ「アカコとヒトミ」を結成し、役作りとして髪の毛を金髪に染め、眉毛もちょん切った松井。そんな熱い意気込みを見せていた矢先、松井のもとへ「清水富美加 出家」の一報が舞い込んでくる。その時一体、松井は何を思い、何を感じたのだろうか。
「ドラマも映画もお蔵入りになるかもしれない」 そんな不安が頭をよぎり、まさに“はらはら”していたに違いない。
ただ、いざ蓋を開けてみれば、ドラマの方も無事に放送をスタートし、映画も当初の予定通り4月29日に公開されることが決定した。松井にとっては、“はらはら”が取れてホッとした瞬間だったであろう。
ちなみに、完成した映画の予告編では、松井演じる【本田アカコ】と清水演じる【高城ヒトミ】が、つかみ合いのケンカを繰り広げるシーンも収められており、その中には、「私もうやめるっ!!」と叫ぶ清水と、「もうやってらんねぇよ!!」と怒鳴る松井の姿もあったりして、そこに何か今回の件をふまえた、2人の内に秘めた想いを感じ取ってしまった。
映画『はらはらなのか。』(SPOTTED PRODUCTIONS配給)
映画『はらはらなのか。』(SPOTTED PRODUCTIONS配給)は、子役から女優へのステップアップを目指す女の子・ナノカが、劇団員や演出家、喫茶店の女店主など、様々な人たちとの出会いを通し成長していく姿を描いたファンタジック・ドラマ。