Jan 27, 2017 news

良き“相棒”に恵まれた男、水谷豊と杉下右京

A A
sasaki-top

コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第27回

『相棒  -劇場版IV-  首都クライシス  人質は50万人! 特命係  最後の決断』の東京プレミアイベントが1月24日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた。 当日は、橋本一監督、出演の水谷豊、反町隆史、仲間由紀恵、及川光博、石坂浩二、鈴木杏樹、川原和久、山中崇史、山西惇、神保悟志、小野了、片桐竜次、北村一輝、山口まゆ、鹿賀丈史による舞台挨拶が実施された。

DSC_0962

「ソリになって映画が出来なかったらどうしようと思っていたので、ホッとしています」

こう語るのは、警視庁特命係【杉下右京】役を長年務めてきた水谷豊。 2000年にスタートした『相棒』シリーズも、今年で17年目を迎える。

DSC_0811 (1)

輝かしいキャリアながらも、その“優秀すぎる”頭脳ゆえに、警視庁の窓際部署である特命係に流されてきた【杉下右京】だが、そこでいくつもの難事件を解決。今や上の人間もその実績を軽視できなくなり、厄介者として取り扱っている。

そんな【杉下右京】の初代相棒を務めたのが、【亀山薫】役の寺脇康文だ。寺脇とは、TVドラマ『刑事貴族2』(1991年~)で、本城慎太郎&藤村亮の[代官署最強コンビ]を組んで以来、長い付き合いとなっている。『相棒』でも冷静沈着な【杉下右京】と、猪突猛進な熱血刑事【亀山薫】のコンビが話題を集め、今なお、特命係の歴代最高バディとして語り継がれている。

DSC_0742

続く、2代目相棒を務めたのは、【神戸尊】役の及川光博。一時“不仲説”まで取り沙汰された2人だが、イベントで一緒になる時はいつも、「及川みっちゃんは」と、フレンドリーに話し掛ける水谷の姿が見られるなど、仲睦まじい様子が窺える。【杉下右京】とのコンビは解消されたが、劇場版となるとチョコチョコと顔を出し、手を貸してくれる【神戸尊】。もはやそこには切っても切れない縁が出来上がっているのかもしれない。

3代目相棒を務めたのは、【甲斐享】役の成宮寛貴。血気盛んな若者刑事とコンビを組む【杉下右京】の姿は、これまた新鮮に映り、若干マンネリ気味だった『相棒』に新しい風を吹かせてくれた。【甲斐享】の“ダークナイト事件”や、成宮の“芸能界引退”というショッキングなニュースが飛び込んできたわけだが、【杉下右京】は【甲斐享】を、水谷豊は成宮寛貴を今どのように思っているのだろうか。気になるところだ。

DSC_0855

そして現在、4代目相棒を務めるのが、【冠城亘】役の反町隆史だ。そう「ソリ」とは反町のことである。毎度毎度、「次の相棒は誰になる」論争が巻き起こり、4代目に関しては当初、有力候補として初の女性相棒となる仲間由紀恵の名前が挙がっていた。仲間はSeason13から、警視庁総務部広報課の【社美彌子】役で登場しており、そのまま【杉下右京】の相棒となっても何の違和感もなかった。しかし、いざ蓋を開けてみると、4代目相棒は反町隆史に決定した。役柄は、法務省のキャリア官僚【冠城亘】という人物。反町がそれをどう演じるのかに、不安と期待が入り混じっていたのだが、これがまたなかなかどうして、キャリア官僚らしからぬ軟派な部分と、キャリア官僚らしい硬派な部分とが上手い具合にミックスされており、魅力ある愛されキャラに仕上がっているではないか。

そんな愛すべき相棒、反町隆史と無事に劇場版を作り上げることが出来て、安堵の表情を浮かべていた水谷。対する反町も「映画が出来なかったら恨んでましたよ(笑)。4代目で出来なくて、次の5代目で出来たりなんかして(笑)」と、壇上でホッと胸をなで下ろしていたのだった。

“不仲説”や“天皇説”、色々な憶測や噂が飛び交い、すったもんだがありながらも、とにかくここまで相棒に恵まれてきた【杉下右京】。

一方で、俳優・水谷豊としてはどうか。

1974年に放送されたTVドラマ『傷だらけの天使』では、永遠の“兄貴”と慕う、ショーケンこと萩原健一と出会い、さらに、お互いを「優作ちゃん」「豊ちゃん」と呼び合うほど仲の良かった“同志”、今は亡き、日本を代表する名優・松田優作との出会い。そして何と言っても、現在の“伴侶”、国民的アイドルグループ「キャンディーズ」の伊藤蘭との出会いがある。

兄貴、同志、伴侶。 相棒とは意味合いこそ違えども、良き相手と巡り合えてきたことは間違いない。水谷豊という人間の持つ磁力に吸い寄せられるように。

ちなみに、すでに5代目相棒に名乗りを挙げる人物がいた。

「僕は小学校、中学校と水谷豊さんで育ってきているので、共演することができて夢が叶いました。でも、今回ゲストで出たから、もう右京さんの相棒になることはなくなったのかな? 5代目は北村一輝がイイと言ってくれたら嬉しいです」

DSC_0842

そう目をギラギラさせながら客席に訴えかけていた、北村一輝であった。

果たして、反町隆史からバトンを受けるのは誰になるのだろうか。 そしてもちろん次の相棒も、役名の頭文字は【KA】になるんでしょう。 亀山薫も神戸尊も甲斐享も冠城亘もみんな【KA】で始まる。まぁ、これは有名な話ですが。

細かいところが気になる。僕の悪い癖。

映画『相棒  -劇場版IV-  首都クライシス  人質は50万人! 特命係  最後の決断』(東映配給)は、TVシリーズ「Season14」より、水谷豊演じる杉下右京の4代目相棒となった冠城亘(反町隆史)がスクリーンに初登場する、『相棒  -劇場版-』シリーズの第4弾作品。

監督:橋本一 脚本:太田愛 出演:水谷豊、反町隆史、鈴木杏樹、川原和久、山中崇史、山西惇、六角精児、神保悟志、小野了、片桐竜次、山口まゆ、益岡徹、菅原大吉、篠井英介、江守徹、北村一輝、鹿賀丈史、仲間由紀恵、及川光博、石坂浩二 ほか

公式サイト http://www.aibou-movie.jp/

佐々木誠

「日刊 情報プレス」編集者 (有)情報プレス社が発行する「日刊 情報プレス」は、映画業界のニュースやイベント、興行成績、劇場公開情報など、映画に関する様々な情報を掲載。また、Facebookページでは、【情報プレスα】(www.facebook.com/joho.press.jp)として、映画の舞台挨拶やイベントの模様を面白可笑しく掲載中。日々アップしている。