2022年11月に逝去した映画監督・崔洋一の追悼特集上映が、2月に池袋の新文芸坐で開催されることが決定。2月19(日)〜3月2日(木)の会期となる第1弾では、劇場映画監督デビュー作となった映画『十階のモスキート』、脚光を浴びるきっかけとなった『月はどっちに出ている』のほか、『Aサインデイズ』『クイール』『友よ、静かに瞑れ』『いつか誰かが殺される』『マークスの山』『黒いドレスの女』『豚の報い』『平成無責任一家 東京デラックス』が上映される。
また第2弾も準備中で、遺作となったドキュメンタリー映画『松田優作・メモリアル・ライブ』『優作について私が知っている二、三の事柄』などを上映予定。
崔洋一は、1949年長野県生まれ。大島渚監督らの助監督を務め、1978年に松田優作主演の映画『最も危険な遊戯』のチーフ助監督を担当する。1983年にベネチア国際映画祭に出品された映画『十階のモスキート』で劇場映画監督デビュー。以後、『いつか誰かが殺される』(1984年)など一連の角川映画を監督したほか、数々のテレビ映画を手がけ、実力を開花させていく。
『月はどっちに出ている』(1993年)で53にわたる映画賞を総なめにし、一躍脚光を浴び、1998年、ロカルノ映画祭国際シネクラブ賞を受賞した『豚の報い』、2002年、ブルーリボン賞などを受賞した『刑務所の中』、2004年、日本アカデミー賞最優秀監督賞など数々の受賞を果たした『血と骨』と、立て続けに話題作・意欲作を発表し、高い評価を得た。
映画のほかにも、松田優作がイメージ・キャラクターを務めた「焼酎貴族トライアングル」のTVCMの演出も担当。斬新・洒脱な映像センスで一世を風靡した。2022年11月27日に逝去。2本のドキュメンタリー映画『松田優作・メモリアル・ライブ』『優作について私が知っている二、三の事柄』が遺作となった。