アンソニー・ホプキンス主演の最新作、ナチスの脅威から669人の子供たちを救った“イギリス版シンドラー”ニコラス・ウィントンの半生を描いた、映画『ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命』が公開中。この度、本作の感動のクライマックスシーンの撮影舞台裏について明かされる特別映像が公開された。
スティーヴン・スピルバーグ監督の『シンドラーのリスト』で描かれたオスカー・シンドラーのように、ナチスの手から669人の子供たちを救った人物が英国にもいた。結果的に6000の命に繋がった彼の活動と、彼によって救われた子供たちとの50年後の再会を『英国王のスピーチ』のプロデューサーが映画化。年始から公開がスタートしたヨーロッパでは小規模公開ながら「最高に美しい物語」「ずっと涙が止まらない感動作」「現代を生きる全員が観るべき作品」と絶賛された。
第二次世界大戦前夜のチェコスロバキアからプラハに逃れたユダヤ人難民の子供たちをイギリスへと運ぶ「キンダートランスポート」で669人もの命を救った“英国のシンドラー”ことニコラス・ウィンストン。映画では彼の半生が描かれるが、中でも、戦後50年を経て、ニコラスに訪れた“ある奇跡”が感動を呼ぶと話題となっている。
実際にニコラスの存在が一躍世に知れ渡ったのは、BBCの人気テレビ番組「ザッツ・ライフ!」に出演したことがきっかけ。その動画は現在ネットにアップされておりイギリス中で広く知れわたっている。ジェームズ・ホーズ監督も「動画がネットに載っていて、数百万人が視聴した」とこのことについて説明する。番組の観覧席はニコラスに救われた子供たち「ニッキーズチルドレン」で埋め尽くされ、何も知らないニコラスにサプライズが贈られた。
多くの人々を感動させたこの番組での演出を再現するため、本作の製作陣は世界中からニッキーズチルドレンの子孫たちを集め、このシーンの撮影に参加してもらう約束を取り付けた。そして、撮影当日、アンソニーだけがそのこと知らず、その場で真実を明かされるという粋なサプライズが敢行された。
ニコラス・ウィントンに起きた奇跡を追体験したアンソニーは「子孫たちが入ってきた時の光景に胸を打たれ、センチメンタルにならないようにするのが大変でした。心を大きく揺さぶられました」と撮影を振り返っている。
映画『ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命』は、公開中。
時は1938年、第2次世界大戦直前。ナチスから逃れてきた大勢のユダヤ人難民が、プラハで住居も十分な食料もない悲惨な生活を送っているのを見たニコラス・ウィントンは、子供たちをイギリスに避難させようと、同志たちと里親探しと資金集めに奔走する。ナチスの侵攻が迫るなか、ニコラスたちは次々と子供たちを列車に乗せるが、遂に開戦の日が訪れてしまう。それから49年、ニコラスは救出できなかった子供たちのことが忘れられず、自分を責め続けていた。そんな彼にBBCからTV番組「ザッツ・ライフ!」の収録に参加してほしいと連絡が入る。そこでニコラスを待っていたのは、胸を締め付ける再会と、思いもよらない未来だった。
監督:ジェームズ・ホーズ
出演:アンソニー・ホプキンス、ジョニー・フリン、レナ・オリン、ロモーラ・ガライ、アレックス・シャープ、マルト・ケラー、ジョナサン・プライス、ヘレナ・ボナム=カーター
配給:キノフィルムズ
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公開中
公式サイト onelife-movie.