Mar 22, 2025 news

本広克行監督、『踊る大捜査線』最新作は君塚良一氏が脚本執筆中 「ファンのみなさんが『キター!』と思える作品になる」

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本広克行監督が3月21日、大阪府泉佐野市のエブノ泉の森ホールで開催中の「泉佐野フィルムフェス」で織田裕二主演のシリーズ最新作『踊る大捜査線N.E.W.』(2026年公開予定)の進捗状況を明かした。

本広監督は『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ』(2003年)のコメンタリー上映に『警視庁捜査資料管理室 (仮)』の明石幸男役でドラマ初主演し、シリーズのスピンオフ『室井慎次 敗れざる者』(2024年)にも同じ役名で出演した赤ペン瀧川とともに登壇。

本広監督は「『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』は脚本の君塚良一さんと室井役の柳葉敏郎さんが同じ欽ちゃんファミリーだった縁で、君塚さんが柳葉さんに決着をつけてあげようと作った作品。しっとりとしたドラマで、僕向きではないので、やりたくなかったんです。『君塚さんが自分で監督すればいいじゃないですか』と言ったり、仮病を使って断ろうともしました」と告白した。

しかし、『室井慎次 敗れざる者』は興収18.9億円、『室井慎次 生き続ける者』17億円の大ヒットになった。

「ほとんど宣伝はやらなかったのに、40億円近く。いろいろ苦労して、新しい企画の映画を作っているのに、こんな数字はあげられない。今までの苦労は一体何なんだろうと思いますよ」と冗談半分に愚痴る本広監督。一方、シリーズの人気の高さを再確認して、新作への意欲もかき立てられた様子。

映画『踊る大捜査線 N.E.W.』©2026『踊る大捜査線 N.E.W.』製作委員会

「『N.E.W.』は今、君塚さんが脚本を書いています。『室井慎次』の2本とは違って、ファンのみなさんが『キター!』と思える作品になりますよ。室井は死んでしまったので、出ないと思いますが、瀧川さんの役もあるかも」と匂わせた。新作では期待通り、レギュラーキャストの総出演のエンタメとして実現しそうだ。

『踊る大捜査線』シリーズは1997年にフジテレビ系の連続ドラマとしてスタート。『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』(1998年)興行収入101億円、『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年)興行収入173.5億円、『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』(2010年)興行収入73億円、『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(2012年)興行収入59.7億円と記録し、シリーズ累計興収500億円を突破している。

本広監督は22日には佐藤健主演のアクション映画『亜人』(2017年公開)のコメンタリー上映にテレビ西日本の人気旅バラエティー「ゴリパラ見聞録」のディレクター、富永治明氏と登壇し、観客とともに映画を鑑賞しながら、裏話を披露した。

関西国際空港のある泉佐野市で初開催される同フェスは、「世界から一番近い街の」「作り手と観客が一番近い」「映像×エンタメフェスティバル!」がコンセプト。監督自らが制作秘話を語るコメンタリー上映、声優や活弁士によるライブパフォーマンスなどを行い、作り手の生の声に触れられるのが魅力。

「泉佐野フィルムフェス」は、3月23日(日)まで開催中。

取材・文 ・撮影 / 平辻哲也

イベント情報
「泉佐野フィルムフェス」

監督自ら制作秘話を語りながらのコメンタリー上映、声優や活弁士によるライブパフォーマンスなど、ここでしか味わえないエンタメ体験が盛りだくさんの、作り手と観客の“距離が一番近い”エンタメフェス。

【開催概要】
開催日:2025年3月21日(金)~23日(日)
会場:エブノ泉の森ホール(大ホール・マルチスペース)

主催:泉佐野フィルムフェス実行委員会

公式サイト izumisano-film